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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】
「広域計画と地域の持続可能性」大西隆(編著)学芸出版社
東大まちづくり大学院シリーズの第2作目。私としてはシリーズ5作中、読み始め、もっとも「興味ね~」で始まって、読後にもっとも「こりゃ面白い~」になった作品でありました。
ドイツや英国、フランスなど、それぞれのお国柄に応じて、まったく違った形をとる広域行政例もさることながら(特にフランスの市町村にあたる伝統的地方行政単位“コミューン”の連結ぶりには驚きました)、日本にも「待ったなし」の広域連携例がけっこうあって、それぞれがちゃんと本気。
私ヒキタとしては、ふーん、知らないうちにそんな時代がやってきたたのかと思わざるを得ないわけです。
特に「こりゃスゲ」と思ったのが、三遠南信地域という地域でね。
ご存じあります? 三遠南信地域、ちょっと前まで私しゃ知らんかった。
三・遠・南信、つまり、三河(愛知県東部)と、遠州(静岡県西部)、南信州(長野県南部)は、県境を越えた地域連携を組んでいて、ある意味、県と同等の動きをしてるというんだけど、もはや政令指定都市の浜松をはじめとして、豊橋、豊川、飯田、磐田、蒲郡と、それなりの市町村を抱え、全部で250万人を抱える一大エリアになっている。これ、都道府県の人口ランキングで言うと、14位の宮城県とほぼ変わらんのであります。
その三遠南信地域が、毎年サミットを開き、連携を強化していて、もはや「いつか道州制になるとき、我らを分かつ境界線ができようものなら、必ず拒否し、我々はひとつ、というのをアピールしようぞ」というのを誓い合っている。これ、冗談でも何でもなくて、このアピールは、平成18年(2006年)の三遠南信サミットにおいて、全会一致で決議されたというのだ。
その背景には「県ナンバー2未満」そして「県にとっての端っこ」のルサンチマンがあるとみた。
人口ベースでいうと、豊橋が名古屋、豊田などに次いで愛知県4位、豊川が9位。
飯田も長野、松本などに次いで長野県4位。
静岡県にいたっては、浜松市の方が人口も経済集積も勝っている(つまり静岡県1位)にもかかわらず、県庁所在地の静岡に較べると常に「県下2位」「後まわし」にされてきたという現実。
つまり、県中央から「ないがしろ」にされてきた「本来はスゲーまち」3つと、その周辺が結集して、三遠南信を作ったというわけだ。
こんなことが日本で起きてるんだ。
なんか私ヒキタは、密かにショックというか、感銘を受けたことでありましたよ。
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