月別アーカイブ: 2025年2月

『アフリカは遠いか』

楠原彰『アフリカは遠いか』(すずさわ書店,1981)をパラパラと読む。
著者は執筆当時、國學院大学文学部で教育学を専門としている学者であった。
1979年から1980年にかけてアフリカの旅の途上で、雑誌や新聞社に送った現地レポートやコラムなどがまとめられている。そのため、時系列順に

『うたかた』

渡辺淳一『うたかた』(講談社,1990)を読む。
1989年2月から1990年2月にかけて読売新聞に連載された小説である。上下巻でかなりのボリュームであった。今でいうところの「W不倫」に関する話である。50代に差し掛かった中年男性と30代半ばの女性が、妊娠や夫からの暴力などに悩まされながらも、しがらみを振り切って愛を貫こうとする。それぞれ相手のことを思うよりも、相手の家族に配慮する場面が多いのは、不倫小説ならではの展開である。
途中、際どい濡場のシーンが挿入されるが、あとがきによると、新聞紙面では限りがあったので、単行本にする際に加筆したとのこと。程よい濡場のシーンが小説にリズムを与えている。

ネット記事より

ヤフーを見ていたら、愛媛県のアイテレビが配信している記事が目に留まった。
高校の定期考査レベルの用語なので、ダブルチェックがあれば防げたミスであろう。地理の担当者の不足なのか、入試業務の多忙かなのか、あまり担当者を責めることはできないであろう。


松山大学(愛媛県松山市)は、11日に実施した一般入試2期日程の試験で出題ミスがあったと発表しました。
松山大学によりますと出題ミスがあったのは、経済学部、経営学部、人文学部、法学部の試験科目「地理」で、設問の選択肢に「ハイナン(海南)島」を誤って「ハイナン(南海)島」と表記していたということです。
松山大学は「該当問題については受験者全員を正解として扱うことといたしました。受験者の皆様に混乱を与えたことを、深くお詫び申し上げます」とコメントしています。

『自治体倒産時代』

樺嶋秀吉『自治体倒産時代』(講談社+α新書,2007)を読む。
かなり昔の購入した本であるが、教材研究の一環で手に取ってみた。北海道の夕張市や大阪の泉佐野市、長野県栄村など、財政再建を目指す市町村の取り組みが分かりやすく取り上げられている。とくに夕張市の酷さが印象に残る。炭鉱が閉山した後も市役所のバブル体質は変わらず、粉飾決算を繰り返していた。関空バブルをあてにした泉佐野市の事例も酷かった。本来は首長と議会で相互にチェック機能があるのだが、馴れ合いになっている市町村も多いという。そのため、著者は無党派の首長による政務活動費の透明化や、市民オンブズマンによる行政の無駄を防止する仕組みの必要性を強調する。