月別アーカイブ: 2012年7月

『恋人たちの時刻』

地上波で放映された、澤井信一郎監督『恋人たちの時刻』(1987 東宝)を観た。
確か高校の頃にビデオを借りて一度観たことのある作品である。ただ話の中身は途中からうまい具合に忘れており、初見の映画として最後まで楽しむことができた。話の中身をすっかりと忘れていたのは、高校生当時、予備校生と過去にトラウマを持つ歳上の女性との恋愛事情など理解できる筈もなく、あまり印象に残っていなかったのが原因だろうか。

一度だけセックスを許しながらするりと消えてしまう魔性の女を河合美智子さんが演じている。シナリオ段階では、薬師丸ひろ子さんと原田知世さんと一緒に「角川三人娘」と称された渡辺典子さんが演じる予定であったのだが、ヌードシーンが多いために辞退されたそうだ。河合美智子さんは当時は全くの無名な女優だったので、角川のアイドル映画というよりは、アングラな香りのする日活ロマンポルノ風の作品になってしまっている。その点で評価は分かれるであろう。

娘のピアノ発表会

本日は、春日部文化会館の小ホールで娘のピアノの発表会に参加した。
小学校1年生ながらあまり緊張もせず、両手を巧みに動かしながら演奏している姿は、細い体とは対照的に、力強く頼もしいものであった。

私自身も小学校1年生から2年生にかけて約1年ほどピアノを習ったが、同じことの繰り返しに飽きてしまい長続きすることはなかった。
ピアノは全くの素人でも鍵盤を押せば音を出すことができる楽器である。そのため上手くなって音を出すことよりも、繰り返し繰り返し指を動かして、ミスを減らしていくことに楽しみを求める楽器なのかもしれない。

高いレッスン料を払っているので、ピアノを通じて我慢する気持ちや諦めない気持ちを養ってほしいものである。「高い」レッスン料を払っているので(笑)。

『平成関東大震災』

福井晴敏『平成関東大震災:いつか来るとは知っていたが今日来るとは思わなかった』(講談社文庫 2010)を読む。
東京都心で震度6強の大地震が起きた際の被害想定を元に、東京都庁から墨田区京島まで徒歩で歩いて帰る中年サラリーマンの姿を描く。刊行されたのが、東日本大震災での東京都心における帰宅パニック発生以前であるが、実際に体験したかのような詳細で臨場感あふれる状況描写に驚く。途中、地震波や建築基準法などの解説にかなりの紙幅が用いられるが、現場で途方に暮れる一人の中年男の混乱や不安、苛立ちにまで踏み込んだ純粋な小説でもあった。

『君が踊る、夏』

一年前に地上波で放映された、溝端淳平主演『君が踊る、夏』(2010 東映)を観た。
話の導入部分で、ストーリー展開が手に取るように分かるようなベタな感動話であったが、きれいな風景と衣装、そして可愛らしい女優の演技が作品を支えていた。
2時間枠のテレビ放映だったので、30分ほどカットされていたようだが、テンポよい展開で、最後まで楽しむことができた。

[youtube]https://www.youtube.com/watch?v=mmax6tXznXY[/youtube]

出張で長岡へ

出張で新潟県長岡市に出かけた。
埼玉に比べ少しは気温も低いのかと思いきや、どんよりと暑かった。
現在長岡の花火をテーマにした映画が公開されていると、「ライムスター宇田丸のウィークエンドシャッフル」というラジオ番組の中で紹介されていたことを思い出した。
大林宣彦監督の『この空の花—長岡花火物語』(2011)という作品である。既に上映が終わった映画館が多く、埼玉の東部地区で見るのは難しそうだ。何とかこの夏に観てみたいものだ。