横山秀夫『動機』(文春文庫 2002)を読む。
警察や司法、事件記者といった職業に従事する人たちが、ひょんなことで事件や陰謀に巻き込まれていく心模様が丁寧に描かれている。第53回日本推理作家協会賞を受賞した表題作の他に3編が収められている。
ここしばらく多忙を極め、心身ともにぐったりとしてしまい、ゆっくりと小説を読む心の余裕すらなかった。「忙しい」とは「心を亡くす」ことだと、改めて実 感した。しかし、ただ忙しい、忙しいと、目の前の仕事にのみ心を奪われていては、数年後には単なるつまらない小父さんになってしまう。
いつも前向きに、10年後の自己の姿を頭の片隅にいつも置いておきながら仕事に取り組んでいきたい。