浅野いにお『ソラニン』(ヤングサンデーコミックス 2005)を読む。
数年前に映画で観たが、程よく内容を忘れており、最後まで楽しむことができた。
月別アーカイブ: 2016年5月
『長安日記』
陳舜臣『長安日記:賀望東事件簿』(中公文庫 1979)を読む。
8世紀前半の唐の最盛期の都長安を舞台にした短編推理小説である。
推理の仕掛け自体はあまり凝ったものではなかったが、当時の長安がシルクロードの拠点であリ、ウイグル人やペルシア人などが暮らす国際都市であったという点が理解できた。
千葉サイクリング
『大学の思い出は就活です(苦笑)』
石渡嶺司『大学の思い出は就活です(苦笑):大学生活50のお約束』(ちくま新書 2012)を読む。
「文科系トークラジオlife」で大学特集を聴いたばかりだったので、気になって手に取ってみた。
講義やゼミ、サークル活動だけでなく、資格取得や留学、居場所、ネット・ケータイ、読書、さらにはキャバクラでのアルバイトといった大学生活全般を、就活という視点から捉え、学生生活を実りあるものにするための著者の経験則が語られる。著者は地に足のついた「ふつうの学生生活を送れば就活もうまくいく」と考えており、いたずらな就活マニュアル本やインチキセミナー、ネット上の怪しげな口コミなどに振り回され、正解を求めてあたふたする付和雷同な姿勢を批判している。
現代日本では経済状況が悪く、先行きがどうなるかわからない不安定な時代です。難関大に行って大企業に行けば幸福になれる、というわかりやすいレールがあった時代ではありません。これは難関大だろうが中堅大だろうがどの学生でも同じです。それなのに「社会が悪い」「(就職難を生み出す)企業が悪い」などとすぐ責任転嫁する学生がいます。こういう手合いはまず生き残れません。と言って、黙っているだけでもダメ。ではどうすれば生き残れるのでしょうか。その答えが教養です。
自分の就活や学生生活、趣味などと直接関係がなかったとしても、本や漫画を読んでみることで教養が身に付きます。1冊読めばすぐ身につくものではありません。毎月、数多く読みこなしていくことで自然と身に付きます。身に付いてくれば、その教養によって我が身を守れる時が必ずあります。それは就活のときかもしれませんし、社会人になったあとかもしれません。
違う視点、というのも重要です。人は誰でも一人で考えられることなどしれています。もちろん、家族や社会人、他大生と話すことでも違う視点を知ることはできます。しかし、いくら話好きでも話せる相手は限界があります。
その点、本や漫画を読めば、手軽に違う視点を得ることができます。