昨日「コントレックス」という硬水のミネラルウォーターを買ってきて、少しずつ飲みはじめた。しかし、正直飲み味が硬すぎておいしくない。「硬水」「軟水」と日本語では表記されるが,言い得て妙な表現である。
健康のためと自分に言い聞かせ我慢しながら飲んでいる。カルシウムやらマグネシウムやらが日本の水の30倍も溶け込んでいるということだが、まさに栄養ドリンクを飲んでいる趣だ。
月別アーカイブ: 2003年1月
『アトピービジネス』
二冊目は金沢大学医学部皮膚科教授竹原和彦『アトピービジネス』(文春新書 2000)である。
今もって原因の特定出来ていないアトピー性皮膚炎に苦しむ患者を食い物にする民間療法に対する批判の本である。ここ近年、アトピーの症状を抑えるステロイドが悪魔の薬であるかのようにマスコミで喧伝されているが、皮膚科医に対する悪宣伝や薬事法ぎりぎりのダークゾーンで商売する民間業者が跳梁跋扈している。そしてその商法は霊感商法のそれと酷似している。アトピーは一生治らず、ステロイド外用薬治療では症状は悪化するだけで、特殊な治療でしか治せないと脅し、患者の弱みにつけこむ阿漕な商売である。科学的な裏付けよりもまやかし的な商法に流れていく日本人の姿を的確に象徴していた。
『日本人はカレーライスがなぜ好きなのか』
まったく分野が異なるのだが、日本の近代化、現代の縮図が見えてくるような本を読んだ。
一冊目は井上宏生『日本人はカレーライスがなぜ好きなのか』(平凡社新書 2000)である。
文明開化以降に輸入され、カレーうどんやらカレーパンやらに派生し徐々に日本化されてきたカレーライスの普及を日本の近代化の歴史とともに精緻に分析している本である。もともとインド原産のカレーだが、イギリス経由で伝わったからこそ日本で爆発的に普及したのだと指摘する視点は鋭い。そこに日本人の欧米志向とアジア無視の潮流があるというのだ。後半のハウス食品やエスビー食品、江崎グリコの社名の由来にまつわる話は興味深かった。それにしても、カレーうどんの発祥が早稲田にある「三朝庵」だという話は眉唾ものである。
貴ノ花引退
先程ニュースステーションで貴ノ花の引退会見を見た。右膝の半月板損傷ということであるが、これからの生活にも支障を来し大変であろう。貴ノ花と比べるべくもないが、私自身も右膝半月板に亀裂があり、いつ歩けなくなるのか不安である。特に冬の始めは寝ている途中で膝周辺の筋肉が固まってしまい、あまりの痛さに起きてしまうことがある。そうした際は膝の下にクッションを入れて膝を軽く曲げた状態にして膝の負担を軽くするのだが、これが毎夜続くとさすがに疲れてしまう。今日のテレビを見る限り、現役引退の社会的意味を問うだけで、彼の膝の具合を気遣うコメントはなかった。大相撲人気の復活には何はともあれ相撲人口の拡大しかあるまい。貴ノ花には是非アマチュア相撲の後進の指導を期待したい。
『デキる人は「喋り」がすごい』
日本語力向上会議『デキる人は「喋り」がすごい;勝つ言葉、負ける言葉』(角川oneテーマ21 2001)を読む。
「蛙の子は蛙」「口汚し」「逝去」など読み方や立場を変えると意味合いが逆転してしまう言葉を分かりやすく説明していた。