月別アーカイブ: 2009年11月

本日の東京新聞から

本日の東京新聞夕刊に、東京都葛飾区のビラ配布事件の最高裁判決の記事が掲載されていた。この事件は2004年に、共産党を支援する僧侶が、マンションに都議会報告のチラシを配布しに立ち入ったところ、住居侵入罪で現行犯逮捕され、23日間も身柄を拘束されたという、極めて後味の悪いものであった。
このマンションには広告のチラシも多数投函されているにも関わらず、住民の通報があったというだけで、共産党のビラ配布のみが、「表現の自由の公使のためでも、マンション管理組合の意思に反して立ち入ることは、生活の平穏を侵害する」との理由で処罰されている。

被告の僧侶は「私が有罪なら、チラシや広告を配ったり、宗教の勧誘をしたりしても犯罪になってしまう。最高裁は現実を見ていない」と話している。
判決の中で、最高裁(今井功裁判長)は、「表現の自由は特に重要な権利として尊重されなくてはならず、ビラ配布は表現の自由の公使」と認めた上で、「憲法は表現の自由を絶対無制限に保障したものではなく、思想を発表する手段であっても他人の権利を不要に害することは許されない」と指摘している。

少々古い話になってしまうが、今から15年前の1994年に、六大学野球が行われる神宮球場で、「早慶戦天覧試合」についてのビラを撒こうと敷地内に足を踏み入れただけで、強制的に逮捕されるという事件があった。この事件などは、近所の住民も散歩をしている敷地内であるにも関わらず、「建造物侵入罪」に問われるという「違憲」以外何ものでもないものであった。
百歩譲って、葛飾区のビラ配布事件の「表現の自由を認めた上でのマンション住民の権利の侵害」が正当であるならば、その裏返しとして、最高裁は公道や公の場における表現の自由をきちんと擁護するべきである。「他人の権利を不要に害すること」こそが無制限に拡大解釈されてしまっては、表現の自由という憲法の根本理念が「庇を貸して母屋を取られ」てしまうことになる。

□ 早慶戦展覧試合国賠  □

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ここしばらく、口腔内の違和感に苦しんでいる。
先日、歯が根本から折れてしまったので、昨日歯を一本丸ごと抜かれてしまった。
歯というのはつくづく動物にとって大切なものなのだと実感した。
歯が一本無いだけで、生きていく気力すら無くなってしまうほど、気分が落ち込んでいる。
借金をしてでも一日でも、一分でも早く元通りに治したい。
あ゛あ゛あ゛~~__

パンフレット研究:川口短期大学

武蔵野線東浦和駅から徒歩15分、東川口駅からスクールバスで9分という、大学の立地条件としては不適な場所に位置する。
1987年、団塊ジュニアをターゲットとして経営実務学科のみの短大として開学した。しかし、団塊ジュニアのブームが去ってからは苦しい経営を強いられ、2001年には隣接する敷地内に埼玉学園大学を設置したものの受験生は集まらず、AO入試や指定校入試で生徒をかき集めている状態が続いている。AO入試も6月から3月まで毎週のように実施されている。2008年度よりビジネス実務学科に加え、子ども学科が開設されている。

ビジネス実務学科は経営実務コース、簿記会計コース、ビジネス情報コース、ビジネス心理コース、言語コミュニケーションコースの5つのコースが設置されているが、どれも初歩的な資格や、接客、経営の基礎的なマナーを身につけることを目的としている。
子ども学科の方は、2年間で幼稚園教諭、保育士、ベビーシッターの資格が取得可能であり、付属の幼稚園もあり、なかなか充実しているのではないか。おそらく今年は第1期生が卒業するので、就職にも力を入れていることだろう。

埼玉に在住しており、家から通える無目的な学生にとっては、「とりあえず」の選択肢として入ってくるのだろう。

『本所深川ふしぎ草子』

第13回吉川英治新人文学賞を受賞した、宮部みゆき『本所深川ふしぎ草子』(新人物往来社 1991)を読む。
宮部さんの初期の作品にあたり、1988年から1991年まで「別冊歴史読本特別増刊」に連載された、江戸深川を舞台にした人情物である。時代考証がしっかりしており、その人の過去現在の人生が常に「世間」の目に晒される庶民の生活がりアルに伝わってきた。

大橋JC

本日所用があって実家に帰ることになり、久しぶりに昼間に首都高速3号渋谷線を走った。
途中、三軒茶屋付近で、いよいよ完成が間近に迫った首都高環状線とのジャンクションの建設の光景が突如目に飛び込んできた。
ハンドルを握りながら、頭の中は10数年前にトリップしていった。そういえば東大駒場キャンパスにあった駒場寮が廃寮か存続かで揺れていた頃、廃寮の理由の一つに首都高建設が挙げられていたことがふと頭の底をよぎった。当時は「大学当局は、いつ完成するのか見通しすらたっていないものを理由に挙げやがって」と怒りを感じていたが、いよいよその地下路線も来年の3月には完全に開通するらしい。
今となってはどうでも良い話であるが、首都高の開通と、駒場寮の廃止は関係があったのだろうか。