月別アーカイブ: 2006年10月

『16blocks』

16blocks_movie

リチャード・ドナー監督、ブルース・ウィリス主演『16blocks』(2006 米)を観に行った。
研修帰りにふと立ち寄ったさいたま新都心の映画館で、タイムスケジュールですぐに上映が始まるものを選んだため、全くの予備知識無しに観た。ブルース・ウィリスが出るということすら知らなかったのだが、話も単純で分かりやすく低予算の映画なりに楽しむ事ができた。

『ぐうぜん東大に合格させる法』

吉本康永『ぐうぜん東大に合格させる法:たそがれ親父の家庭づくり大作戦』(三五館 2000)を読む。
群馬県で予備校講師をする傍ら、三人の子どもをそれぞれ信州大学医学部、茨城大学人文学部、東京大学文3に合格させた子育ての秘訣を語る。秘訣といっても入試問題の解法や受験攻略といった受験の指南書でなく、礼儀や躾など親として至極全うな子育てこそが、子どもを伸び伸びと着実に育てる柱であると述べる。
吉永氏は子どもを現役で東大に合格させるルールとして次の6つを指摘する

1.家庭内で夫婦喧嘩をしない
2.合格するまで離婚は×
3.東大東大と、言いふらさない
4.子どもを傷つけることは言わない
5.他人と比較しない
6.父親が子どもを責めたら母親がなぐさめる

つまり、子どもが常に親の愛情を直に感じ、父・母という複数の視点で評価され、家庭内に何人にも替えられない自分の居場所が確保されることが東大合格の秘訣だというのである。これは東大合格というよりも育児・教育の原点である。と同時に、子どもに1対1で接し、多様な視点で評価し、誉めることが育児・教育の全てなのである。吉永氏はその上で子どもの学力を伸ばすには挨拶、生活リズムに加え、幼稚園・小学生時代の国語力と効率的な詰め込み教育が肝要だと述べる。

私も著者の意見に首肯する点が多い。東大だ京大だと騒ぐが、所詮大学入試なんて読書量と暗記とパターン解法である。そのどれも特別な才能なんて要らない。ましてや体力や美貌、家柄や宗教など全く不問である。いたずらなテクニックや勝手な決めつけに惑わされず、読書の面白さを促し、最低限の暗記事項を明確にし、パターン解法を繰り返す、そうしたことに我慢できる育児・教育を徹底したい。要は我慢できる力の育成である。

 「この子は頭がいい、頭が悪い」などという話をしている時に、だれもアインシュタインのことも、ノーベル賞のことも考えていない。しょせん、小学校、中学校、高校の成績を話をしているのだ。こんなものは単に努力をすればなんとかなるものだ。そのことをまず親が信じなくてはならない。親がうちの子どもは才能がないと思った瞬間に、子どもの可能性の芽は潰されるのだ。

『爆笑問題の死のサイズ(下)』

爆笑問題『爆笑問題の死のサイズ(下)』(扶桑社 2000)を読む。
映画監督や俳優、文学者、政治家などの新聞の死亡記事を読み、爆笑問題の二人が死亡記事の記事の量の大小から人物の評価や生き方に迫ろうという企画である。内容的には可も無く不可も無くといったところだった。死亡記事を出発点に話を進めて行くため、事故死や病死など紹介される人物のネガティブな側面に焦点が当てられる内容が多く、笑う場面は一度もなかった。

『引退への秒読み』

永谷脩『引退への秒読み』(サンドケー出版局 1994)を読む。
永谷さんは、私が毎朝聞いている「森本毅郎スタンバイ」というTBSラジオの番組で毎週ゲストに呼ばれるので、私にとってはなじみ深い人物である。
その彼の「得意分野」であるプロ野球、ゴルフ、相撲に絞って、引退に至るまでの選手の悩み、軋轢、誤算を忌憚なく著している。一度は華々しい称賛を浴びた選手が、やがて30歳はたまた40歳の声を聞き、心身の限界を感じ、引退の二文字を口にするその日が近づいていく舞台裏を詳らかに描く。

プロ野球からは西本聖、落合博満、佐藤義則、江川卓、東尾修、山田久志、江夏豊、ゴルフでは尾崎将司、相撲では霧島一博、千代の富士貢といった人物を採り上げている。しかし、永谷氏は引退を感動ドラマとして塗りたくるようなことはしない。マスコミやコーチへの招聘といった甘言に惑わされず、最後の最後まで現役にこだわり続ける姿こそが本当のプロスポーツ選手だと述べる。佐藤義則や山田久志、千代の富士を讚える一方で、素質だけを頼みにし、すんなりとマウンドを降りた江川卓や定岡正二に対しては手酷い批判を与えている。
主観を多分に交えた文章であり、評価は分かれるであろう。

引退を決意するまでの選手たちの葛藤をみていると、男の引き際は決してカッコいいものではない。どんな姿であろうと現役を続けていることが一番素晴らしいような気がするのである。

初級シスアド

今日は松原団地駅に隣接する獨協大学で初級シスアドの試験を受けてきた。
当日の電車の中や昼食を食べながらの勉強も合わせて正味15時間くらいの勉強であったが、普段からパソコンに触れているせいもあってか、解答速報で午前8割、午後7割の点数をとることができた。初級シスアドとは、ユーザーの立場に立って、システム設計者と共同して企業の情報化の先導役を担う人のための基礎的な知識を問う試験である。そのため様々な数値や処理や販売、会計、成績、データベースなど日常頭を悩ます一連の処理を分かりやすく図示し、プログラム担当者に伝える情報整理能力が求められる。合否はともかく、DFDやE—R図、フローチャートで物事を図解したり、表計算の絶対値や関数、データベース関数の概要が整理できたりして勉強自体は面白かった。

初級シスアド合格のポイント(私見)
・午前問題は基礎知識が問われる。但し過去問からの出題が多いので、過去3年分春秋計6回ほどの問題を繰り返せばパターンは見えてくる。但し、ここ数年特にインターネット接続の技術革新が早く、最新の問題集を購入した方が良い。4、5年以上前の問題集だとISDNやダイヤルアップ接続など少し古い問題が混在されているので注意が必要。私は例のごとくブックオフで105円の問題集をやっていたので、余計な知識が付いてしまった。
・午後問題はIPアドレスや暗号技術、またSQL構文や表計算の関数の基礎的なところが理解できていれば、あとは文章理解能力が試されていると言っても過言ではない。時間が足りないので、過去問を解いて、設問の構成の特徴を理解しておくと良いだろう。