月別アーカイブ: 2024年3月

『人は足から人間になった』

中原正木『人は足から人間になった:人のからだの起源と進化』(労働旬報社 1991)を読む。
著者は九州大学理学部を卒業後、中学生向けの教科書を執筆している。
6億年前に生物が海から陸上に生息範囲を広げた時期から、両生類、爬虫類、哺乳類の進化が語られ、四足歩行の猿から、二足歩行のアウストラロピテクス・アファレンシスへと進化していく過程が分かりやすい語られる。後半は人間の体の仕組みなど、教科書的な内容となるが、人間の赤ちゃんの高度に発達した脳の仕組みこそが、数億年かけて進化を続けた生物の到達点だと評価している。

『もったいない』

佐藤由美+土井千鶴『もったいない』(風濤社 1992)を読む。
刊行当時はバブル真っ盛りの物余りの時代である。そうした中で、プラスチックや古布、ガラス瓶などのリサイクルの意義と方法について説明している。当時は円高でパルプやアルミニウムが安く輸入されており、経済的にもリサイクルが軽視されていた時期である。そうした中で、地球環境的にも回収業者にもメリットのあるリサイクル方法を指南している。

『スモークバスター』

大島明監修、中村正和・高橋浩之著『スモークバスター:たばこを吸い始めないために……』(パステル社 1991)を読む。
タバコの害の啓発本なのだが、中学生を対象としており、イラストやクイズが多用されている。後半はゲームブック(読者の選択によって、次に読むページが指示され、ストーリーと結末が変わる)の形式をとっている。

ちょうど中学生の頃に、富士見文庫のドラゴンシリーズのようなゲームブックが流行って、何度も本のページを繰った記憶がある。スマホでいくらでもゲームができる時代なので、過去の遺物となってしまったのであろうか。

『望遠鏡をつくる人びと』

森本雅樹『望遠鏡をつくる人びと』(岩波書店 1972)を読む。
ちょうど東京大学・ 理学系研究科・ 天文学教育研究センターが南米チリのアタカマ砂漠に、世界最高水準の口径6.5m の赤外線望遠鏡を建設し、運用がスタートする時期だったので手に取ってみた。
著者は電波望遠鏡を専門とする学者で、野辺山宇宙電波観測所の建設にも尽力された方である。

現在三鷹にある国立天文台は、当時東京大学附属東京天文台と呼ばれており、東京大学理学部の実験室となっていた。現在でも天文台=東京大学という図式は変わらない。

「ドラゴンボールテーマパーク」

本日の東京新聞夕刊に、ドラゴンボールのテーマパークの構想が発表されたとの記事が掲載されていた。びっくりしたのが、サウジアラビアの首都リヤドから車で40分ぐらいのところに建設されるということである。数年前まで聖地巡礼のイスラム教徒しか受け入れていなかったあのサウジアラビアである。