歩りえこ『ブラを捨て旅に出よう:貧乏乙女の”世界一周”旅行記』(講談社文庫 2012)を読む。
世界の政治や貧困といった高尚なレポートではなく、勝手気ままに働きながら、ただひたすら観光を楽しむ肩の力の抜けた旅行日記である。読んでいる方も気楽で良い。
最後に著者は次のように述べる。
言葉というものは意思疎通の手段に過ぎず、一番大事なのは表情でコミュニケーションをとることだ。笑顔ひとつあれば、たとて言葉がわからなくても気持ちは通じるし、怒っている時は口をへの字にするだけでおのずと相手に伝わる。嬉しいときは素直に笑う、そんなシンプルなコミュニケーションだけで世界中を旅できてしまうのだ。