月別アーカイブ: 2010年1月

『パラノーマル・アクティビティ』

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「毒に妻づかれ」、いや「妻に毒づかれ」ながら、子どもをお風呂に入れて、そそくさとララガーデンに行き、オーレン・ペリ監督『パラノーマル・アクティビティ』(2007 米)を観た。
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』のような低予算ながら本質的な恐怖を描くホラーというふれこみであったが、見事に期待はずれの作品であった。『呪怨』を安くリメークしたよう な内容で、重低音の効果音と突然の物音で驚かす「お化け屋敷」的な仕掛けでの連続で、期待した分だけ肩すかしを食ってしまった気分である。

パンフレット研究:関東学園大学

関東学院と名前が似ており紛らわしいが、その起源は古く、1924年に設立された関東高等女学校にまで遡る。そして、1946年に日本最初の短期大学である「関東女子専門学校」へと受け継がれ、1976年経済学部と法学部からなる4年制の大学へと発展してきた。2010年から2つの学部を統合し、現代経済コース、金融経済コース、公務員コースからなる経済学科と、経営・会計コース、国際ビジネスコース、スポーツマネジメントコース、ITマネジメントコース、観光ビジネスコースからなる経営学科の1学部2学科8コース制へと移行している。

インターンシップや資格取得、就職支援、特待生・奨学金制度など郊外型大学の一通りのプログラムは用意されているが、強化クラブや瀟洒な校舎など安易な受験生獲得のための改革は行われていない。また、就職内定率は94.7%で、そのうち群馬県での就職が40.6%であり、地元企業での就職の強さが特徴的である。

パンフレット研究:武蔵野学院大学・武蔵野短期大学

国際コミュニケーション学部国際コミュニケーション学科のみの4年制大学と、幼児教育学科のみの短大である。西武新宿線狭山市駅からスクールバスで10分ほどの不便な場所にある。「武蔵」大学の亜流のような「武蔵野」大学なる大学があることは最近認知したのだが、「武蔵野学院」大学なるものまであるとは知らなかった。
歴史は意外に古く、1912年高橋ときによって創設された大橋幼稚園を起源とする。中学高校の開設を経て、1981年短大が開設され、少子化著しい2004年に大学開設、2007年に大学院が開学している。
短大の方は女子に人気の根強い幼児教育なので安泰であろう。しかし、4年制大学の方は、卒業要件124単位のうち、必修はわずか16単位であり、英語やパソコン、海外事情などを適当につまみ食いするだけの理念もへったくれもないカリキュラムである。資格や就職に秀でた戦略があるわけでもない。生徒募集のための宣伝として陸上競技部を創設し箱根駅伝出場を狙っているようだが、おそらくは予選会を突破する前に大学が傾くのが先であろう。

『アバター3D』

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下の子どもをお風呂に入れてから、幸手にあるシネプレックスへ、ジェームズ・キャメロン監督、シガニー・ウィーバー主演『アバター3D』を観に行った。
映画を観終わって、トイレに行って用を足し、映画館を出てからも、心臓のバクバクとした鼓動が止まなかった。内容や映像の壮大なスケールは言うまでもないが、それ以上に、この映画を観たことそのものに感動が押し寄せてきた。
宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ』や『もののけ姫』に似たようなテーマで、「人間対自然」「文明対未開」という二項対立の単純な枠組みの物語であった。しかし、アニメ以上に神秘的かつ人間的なアバターへの感情移入がそのまま自然へのストレートな感情に繋がり、「近代」化を批判するメッセージが心の底から伝わってきたように感じた。
ただ一つ心配なことは、これほどの映像美に触れてしまったので、これから観る2D映画の映像に感動しなくなってしまうのではないかという危惧である。

『劇画・日本国憲法(第一部)』

森哲郎『劇画・日本国憲法(第一部)』(リサーチ社 1977)を読む。
職場から不要になった古い漫画本を貰ってきた。大政奉還から大日本帝国憲法、そして日本国憲法成立までの歴史が分かりやすく描かれている。特に明治憲法を 巡るスタンスの変化が興味深かった。自由民権運動の勢力が闘争によって獲得してきた憲法が、一転政府側にとっては、反政府運動を抑える道具にもなってしま う。憲法という最高法規の持つ諸刃の剣の歴史を少し整理することができた。