日別アーカイブ: 2017年8月14日

『中年クライシス』

河合隼雄『中年クライシス』(朝日新聞社 1993)を手に取ってみる。
1990年代前半あたりからジェンダー的観点から男性作家の文学の読み直しが行われているが、これはその「中年」版である。筆者の敬愛するユングの言説から、周囲との関係の変化や違和感を読み解いていく。
と言っても、一章も読むことはなかった。帯の宣伝文句だけ引用しておきたい。

「我が国を代表する心理療法家が、漱石から大江健三郎までの日本文学を読みとき、「人生後半」の心模様の危機を捉え、さまざまな生き方を探る。待望の画期的「中年」論

マレーシアで鉄道着工

本日の東京新聞朝刊国際面から。
中国の習近平政権が進める現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」のマレーシア国内でのプロジェクトが本格的に指導した。中国にとってマラッカ海峡は南シナ海からインド洋に抜ける一帯一路の要衝であると同時に、輸入石油が通過する安全保障上の生命線でもある。シンガポールに展開する米軍によって封鎖されるリスクがあり、中国は東海岸鉄道によってマラッカ海峡を通らない物流ルートを確保できる。野党からは「恩恵を受けるのは中国企業だけ」との批判も上がっているが、豊富な資金力をテコにした中国のインフラ整備支援は南シナ海での領有権問題で対立する国を切り崩す武器にもなっている。

マレーシアとシンガポールの対立を利用した、思惑付きのインフラ投資であり、