長尾裕子『うけるプレゼンの技術が面白いほど身につく本』(中経出版 2001)を読む。
ここしばらく、プロジェクターを常に併用して授業を行うスタイルを試行錯誤している。黒板の半分程に黒背景の白文字で教科書の本文を映しているのだが、フォントやサイズ、配置、ファイル形式、アプリケーションなど、様々なスタイルを試している。タブレットを使いながら、古典の授業といえども、魅力を伝え、納得してもらう過程は、商品のプレゼンテーションと何ら変わる所がないと思い、何冊かプレゼンの本を購入した。
聴衆の関心をプレゼンターに引きつけるためのあいさつや自己紹介、ユーモアや間の取り方に始まり、清潔感や元気の良さ、ジェスチャーやアイコンタクト、アクション(話す場所の変化)、正しい敬語の使い方、聞き手に合わせたキーワードなど、学校の授業現場でも必要なことばかりであった。特に、大人の集中力が切れ始める40分程度のところで、「ここからが重要ですのでよく聞いてください」とか「メモしてください!」「いかがですか」「ポイントは3Hです」などの一言で流れを少し整えるというアドバイスはためになった。
また、効果的なプレゼンは、序論段階でこれから話すことの見出し(中テーマ)や話の流れ、そして「結論」を提示することで、プレゼンターも聞き手も頭の中が整理されて本論に臨むことができる。毎日のように続く授業であるが、惰性に流されず、毎時間毎時間、商品の契約までこぎつけるような熱意で勝負していきたい。