月別アーカイブ: 2021年9月

「中国、TPP加入申請」

本日の東京新聞夕刊に、中国が環太平洋経済連家協定(TPP)への加入を正式に申請したとの記事が掲載されていた。

TPPとは「環太平洋パートナーシップ協定:Trans-Pacific Partnership」との略称であり、アジア太平洋地域の参加国で貿易や投資の障害となる規制をなくし、幅広い分野で新しい共通ルールをつくろうという協定のことである。とはいえ、それぞれの国で輸出に強い品目や輸入に弱い分野があり、合意にいたるまでに10年近い年月が費やされました。日本も自動車の輸出分野では攻めながら、稲作農家を守るため安い米が入らないようにするといった駆け引きを行ってきました。

地理で受験を考えている人は、TPPの現参加国の11カ国は暗記しておこう。

「米英、豪の原潜配備支援」

本日の東京新聞朝刊に、米国と英国がオーストラリアの原子力潜水艦の配備を支援するとの報道があった。紛れもなく、日本とインドを含めた中国封じ込めのクアッド体制の強化に他ならない。
と言っても、少しイメージが難しいので、Google Earthの画面で見てほしい。日本の沖縄基地と、オーストラリアのダーウィン海軍基地、インドのベンガル湾に面した基地を赤い線で結んでみた。そうすると南シナ海がすっぽりと、日豪印の戦略対話ラインによって囲まれる。南シナ海への進出をひた走る中国を牽制するため、日豪印の軍事ラインを英国と米国が下支えするというのが、今回の記事の背景である。

また、地図を見ればわかるが、南シナ海に面した国は、台湾、フィリピン、インドネシア、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、シンガポールなど数多くの国がある。これらの国と日米英豪印、そして中国との関係に注目していくと、南シナ海の緊張感が理解できるようになると思う。

『地底の魔術王』

江戸川乱歩『地底の魔術王』(ポプラ社 1964)を読む。
感想なし。明智小五郎と怪人二十面相との間でドンデン返しが続くのだが、読んでいるうちに飽きてしまった。「焼け跡の広場」というワードが印象に残った。

 

「タリバン 進む強権統治」

本日の東京新聞朝刊に、イスラム主義組織タリバンがアフガニスタンの実権を掌握してからの政権運営の実態が報じられていた。
写真を見てもわかる通り、女性への抑圧(保護?)は確実に進展しており、異論を認めない高圧的な姿勢が表面化しているとのこと。しかし、政治体制の評価というのは短期的には難しい。一方で、経済政策は数値や生活実感などですぐに評価が露になる。今後タリバン政権がアフガニスタン経済をどのように回していくのか、そこが政権の命綱となるであろう。

『恐怖の魔人王』

江戸川乱歩『恐怖の魔人王』(ポプラ社 1972)を読む。
表題作の他、短編の『黒手組』が収録されている。どちらも実は被害者とも加害者とも近い関係の者が犯人だったとのどんでん返しが用意されているのだが、設定が強引すぎて興醒めだった。