川久保勝夫『はじめよう微積分』(遊星社 1991)をパラパラと読む。
著者自身が本書の目的を「教科書のように無味乾燥に書かれたものと、興味本位で、結論だけ述べてお茶を濁すというやり方のもの(中略)の両者のギャップを埋める」ものだと述べているように、簡単な数式やグラフを用いて、微積分の全体像について分かりやすく説明している。
著者は「車の瞬間速度が微分だ」と述べる。そして刻々と変化する車の走行距離のグラフを示した上で、「微分とは、関数をグラフで表したとき、接線の傾きを求めること」と説明する。
微分が傾きを求めるのに対し、積分は面積を求めることにあると述べる。そして、複雑な曲線も簡単なもので近似し、その極限として走った距離および面積をとらえる」のが積分だと説明する。
各家庭にある電気のメーターは積算電力計と呼ばれ、時々刻々変わる電流の量をグラフに表したときの面積としてもとめられます。