月別アーカイブ: 2021年9月

「奄美に九州最大級の滝」

本日の東京新聞夕刊の記事より。
鹿児島県奄美大島の東海岸で、ドローンを用いて調査したところ、九州で一番の滝が「発見」されたとの記事が掲載されていた。家にいながらGoogleMapで虱潰しに世界の地形や街並みを調べられる現代において、ちょっと信じられないような内容である。

奄美大島は面積712.35 km2で日本で5番目の大きさを誇る島であり、東京23区よりも広い。鹿児島市と沖縄本島の中間に位置し、亜熱帯性海洋気候となっている。ちなみに、亜熱帯というのはケッペンの気候区分にはなく、厳密な定義づけはない。が、最寒月こそ18℃を下回るものの、年間を通して熱帯に近い平均気温となっている地域を指す。

また、奄美大島は今年の7月に、少し離れた徳之島と沖縄島北部、西表島とセットで世界自然遺産に認定されている。奄美大島は周囲の島と離れており、独特の生態系を有し、日本国内の個体種の13%が奄美大島に生息している。また、明治政府の立役者の一人である西郷隆盛が島流しで3年ほど生活していた島としても知られる。

これはどうでもいい情報だが、私の両親は共に奄美大島生まれの奄美大島育ちである。細かく言うと、徳之島や喜界島というところなのだが、神奈川県生まれの私にも奄美の血が流れていると言っていいだろう。

『一気にわかる! 池上彰の世界情勢 2016』

池上彰『一気にわかる! 池上彰の世界情勢 2016』(毎日新聞社 2015)を読む。
毎日小学生新聞に連載された記事を元に加筆・編集された本である。イスラム国の台頭の背景や中国経済の翳り、米露対立、反目するEU、格差と紛争について、分かりやすく解説されていた。こうした冷戦の時の二極化した世界から、宗教や民族、領土、資源などで多極化する世界に対する視座として、著者は次のように述べる。

このように、玉突きゲームさながらのいろいろな要素が絡み合って、国際間の関係は変化していきます。情勢は明日はどちらの方向へ進むか、いつも不透明な部分が残っています。国際情勢に揺さぶられないためには、自分たちの”立ち位置”をふらつかせないことが大事です。表面的な”事実”に踊らされないためには、しっかりと歴史を踏まえ、その背景をとらえておくことがますます重要になってきています。それは、政治の世界だけでなく、私たち一人ひとりの考え方や行動でも同じです。

「小麦売り渡し価格19%上げ」

本日の東京新聞朝刊に小麦の卸売価格が20%近く値上げされるとの記事が掲載されていた。
米は水田で栽培するので、収量が安定している。一方小麦は年度によって収穫の変動の振れ幅が大きい。そのため、先物取引の対象となり、さらにボラティリティが大きくなっていく。

「富士山 はや初冠雪」

本日の東京新聞夕刊に富士山の初冠雪の写真が掲載されていた。
無粋だが、1学期の復習をしてみたい。気温の低減率は一般的に「0.65℃/100m」となっている。9月6日の静岡県御殿場市の最低気温は20.7℃である。ご存じ富士山の標高は3,776m、御殿場市の標高は450mとなっている。標高差は3326m、気温の低減率に当てはめると、御殿場が20.7℃の時、富士山頂はマイナス21.6℃となり、氷点下となる。ピッタリ計算通りである。

ここから文系に話になるが、私は「雪化粧」という言葉が大好きである。しんしんと降る雪が汚い町を白のシーツでキレイに覆い隠してくれる、そんな清浄なイメージが雪にある。あまりに雪が好きすぎて、子どもの名前にも「雪」という漢字を入れてしまったほどである。「大雪は豊年の兆し」という諺もある通り、雪は良い前触れの象徴である。コロナ禍で大変だったここ一年数ヶ月も終わりを迎えているのかもしれない。

「EUワクチン接種 西高東低 域内に格差」

本日の東京新聞朝刊に、EU加盟国のワクチン接種率の階級区分図が掲載されていた。ワクチン接種率と一人当たりのGNIの相関関係が一目瞭然である。一人当たりのGNIが23,000ドルのポルトガル以上の国はおおむね70%以上の接種率となっている。EU域内で最貧国のブルガリア(同9,800ドル)が接種率でも最下位となっている。
マルタは、一人当たりのGNIは31,000ドルだが、面積316平方キロ、人口が51万人しかいない小さい国なので、接種率でトップになっているのだろう。