日別アーカイブ: 2014年1月1日

『おとな二人の午後』

五木寛之・塩野七生対談集『おとな二人の午後』(世界文化社 2000)を読む。
同社から刊行されている「家庭画報」の1998年10月から2000年1月号まで連載された対談がまとめられている。
イタリアのホテルやカフェなどで、靴やバッグから映画、宗教、文学に至るまで博識な二人の会話はどこまでも続いていく。
後半は五木氏の得意分野の「蓮如」や、塩野さんの「古代ローマ」の話になっていくのだが、文化も生き方においても、「ほどほどに自然体」でという五木氏の語り口が印象に残った。

2014年元旦

謹賀新年

妻も子どもも寝てしまい、新年の年越しを一人ソファの上で迎えた。
今年は新たなスタートの年となりそうだ。
思えばここ10年程、結婚、職場の異動、通信制大学での3年間の学び、3度の妻の出産、家の購入など大きなイベントが続いた。
特に3番目が生まれてからこの3年は、仕事も家庭も慌ただしく何かを考えるゆとりがないまま、ただ肉体の衰えだけを実感する日々が続いた。

昨夏、伊勢神宮に出かけて20年後の自分のことを少し考えてみた。来週来月のことに日々追われる自分にとって、あの静寂な空間で自分を見つめ直すことができたのはよい経験であった。
また、つい先日2日間にわたって、一日12時間ハンドルを握りながら、人生の後半の自分の生き方について考えてみた。

思えば、20年前の1994年1月は浪人生として大学受験に追われていた。模試とかである程度の成績は出ていたと思うが、不安だらけだったのでは。
10年前の2004年1月は2回り目の高校3年生の担任をやっていた。そして4月以降の新しい出発を考えていた。仕事に追われ不安を感じる余裕すらなかった。
そして、今年2014年の1月であるが、新しいステージに向かおうと思う。このまま無事に行ったら「何とかなるんだろうな」という居直った考えが自分の中にも確かにある。しかし、一度きりの人生、楽してゴールに向かうよりも、苦労してゴールに向かった方が面白いに決まっている。
「不惑」を迎えたが、良い意味で惑い続ける人生でありたい。