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『アフターダーク』

村上春樹『アフターダーク』(講談社文庫 2006)を読む。
2004年に刊行された本の文庫化である。ある都会の深夜の数時間、ファミレスで時間を過ごす若者やカップル・ホテルの従業員、眠り続ける女子大生たちの群像劇である。都会の闇と心の闇がリンクし、夜明け前の希望を示唆して話は終わる。
乾いた都会の雰囲気を感じる良質な作品であるが、村上春樹流の丁寧な翻訳調の文体にはいささか閉口した。