わざわざ羽生のイオンまで、『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語(2013 ワーナーブラザース)を観に行った。
最初は変身シーンといい、5人揃っての愛らしい闘いといい、「プリキュアかい!」とツッコミを入れたくなるような内容であった。しかし、そこは制作側の思う壷で、テレビ版と同じく、かわいらしい魔法少女映画から、中盤一転して複雑な物語世界へと変わっていった。
テレビ版の最終話で完結したはずの鹿目まどかの支配するパラダイムが崩れ、魔女であるはずの暁美ほむらの考えるパラダイムへと変わっていく。そして最後はテレビ版の話を使用しながら、鹿目まどかと一緒に居たいという暁美ほむらの欲望が支配する悪魔の理想的な世界が描かれフィナーレを迎える。
途中、うつらうつらとしてしまい、暁美ほむらの世界に変わっていった流れが押さえきれなかったのだが、大体の流れは理解することができた。しかし、テレビ版の世界そのものをひっくり返すという手法については、テレビ版が好きな観客にとっては評価の分かれるところであろう。昔、『リング』や『らせん』で有名な鈴木光司氏の第3作『ループ』を読んだ時のような複雑な感想を抱いた。しかし、あの完成されたテレビ版からよくも今回の映画までつなげられたものだ。脚本家の虚淵玄(うろぶちげん)氏の手腕の高さを改めて実感した。もう一度細かい場面をじーっと観たい映画である。
『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編] 叛逆の物語』
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