小林一弘『視力0.06の世界』(ジアース教育新社 2003)を読む。
全国盲学校長会長を務めた著者が自らの弱視者としての経歴と弱視児教育における思いを語る。弱視というと完全な盲児よりも程度が軽く、通常学級でも十分対応出来るのではないかと思われがちであるが、弱視といっても状態は視野狭窄や色覚の異常、まぶしさの受容異常(羞明)など状態は様々で、単に視力だけでは伺いしれない世界である。見えているようで実は見えていなかったり、見えないのかと配慮すればで見えているといった風で、周囲とすれ違いが生じやすく、そのために逆に差別や誤解が生じてしまっている現状がよく理解出来た。
『視力0.06の世界』
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