本日の東京新聞朝刊より。
授業の中でも触れましたが、島国の日本は海水温と不離一体の関係にあります。記事にもある通り、太平洋の海面水温が高くなると、大気中に含まれる水蒸気の量が多くなり、熱帯性低気圧の勢力が強まり、太平洋側に高潮や洪水などの被害をもたらします。また、冬季に日本海の海水温が高いままだと、同様に大気中に含まれる水蒸気が多くなり、季節風に乗って日本海側で豪雪被害をもたらします。季節も地域も異なりますが、どちらも地球温暖化の影響にあるということは覚えておいてください。
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『男と女…』
亀山早苗『男と女…:セックスをめぐる五つの心理』(中公文庫 2011)を読む。
2004年に刊行された本の文庫化である。「愛情・嫉妬・葛藤・自由・解放」の5つのテーマで、セックスと愛情の関係や、スワッピング行為を巡る嫉妬などを、実際の体験談をもとに語る。マスターベーションやフェラチオなどいやらしいテーマを取り上げているが、人間らしく生きていく上で切り離せないものとして取り上げており、中央公論新社らしい内容となっている。
江東区東雲まで
「オランダ内閣総辞職」
本日の東京新聞夕刊に、オランダのルッテ首相が総辞職後の自転車で退勤する姿が掲載されていた。オランダは世界1位の自転車大国で、1700万人の人口に対し、2200万台もの自転車が保有されているという。オランダは国土の4分の1が海抜0メートル地域となっており、とにかく平地だらけである。そのため自転車での移動が容易であるが大きな要因である。
ちなみに国土交通省の最新の統計によると、日本の自転車保有台数は6870万台で、約2人に1台の割合である。自転車というと中国のイメージが強い。確かに中国の自転車保有台数は3億7000万台で世界第1位である。但し、一人当たりの台数で計算すると0.27台となり、日本の半分くらいの数値となってしまう。
「インドネシアでM6.2」
本日の東京新聞朝刊に、インドネシアのスラウェシ島西部の地震の模様が報じられていた。
スラウェシ島は、地理の授業の中でも身体を使って真似をして紹介したが、覚えているかな。
スラウェシ島を含むユーラシアプレートの南東部は東から太平洋プレートが押し寄せ、南からインド・オーストラリアプレートが押し寄せる「狭まる境界」に囲まれている。そのため、スラウェシ島を含むインドネシア一帯は、火山が集中する弓形(ゆみなり)の弧状列島となっている。日本と同様、火山の噴火や地震、津波の被害から免れない地域である。
下記の教科書の地図を見てくれれば分かるが、インドネシアの首都ジャカルタの北部にあるカリマンタン島は形が整っている。つまり環太平洋造山帯から外れており、地震や火山の被害が少ないことで知られている。現在インドネシア政府は首都をジャカルタからカリマンタン島に移転する計画を進めているが、自然地理学的には正しい政策である。