本日の放映で、この半年ほど真ん中の子が無我夢中だった「獣電戦隊キョウリュウジャー」が最終回を迎えた。
変身グッズである「獣電池」を買い集め、攻撃の武器であるガブリボルバーやガブティラまで購入し、家族全員ではまり続けた。
歌って踊って闘って変身している子どもの様子を見ると、男親である私自身がこうだったのかと、少し気恥ずかしさも感じた。
子どもたちはヒーローのお兄さんを応援していたが、中年の私は若い青年が悪を倒すことに一生懸命になっている姿を微笑ましく見ていた。
実際自分自身が子どもの頃見ていたよりも、はるかに長時間にわたってハードディスクで繰り返し見ているのだから、情が移るのも当然であろう。
月別アーカイブ: 2014年2月
『サイクル野郎2500キロ』
真尾悦子『サイクル野郎2500キロ』 (筑摩書房 1988)を読む。
図書館で廃棄になった本を貰ってきたもので、随分古い本である。
あとがきによると、作者の友達の息子さんの水木伸太郎くんが、高専3年生の夏に約1ヶ月かけて北海道を自転車で一周した際の体験と記録がもとになった「ドキュメンタリー小説」である。北海道の自然を自転車で駆け抜けていく10代の青年ならではの友情や熱意がさわやかに描かれている。
私も先日購入した『最新基本地図』(帝国書院 2013)を片手に、函館から、小樽、札幌、苫小牧、帯広、旭川、稚内、斜里、根室、釧路、阿寒湖、帯広、洞爺湖、室蘭と、2500キロの旅を共にしながら一気に読んだ。
地図を片手に読む小説の面白さに目覚めつつある。
私自身も、学生時代にバイクで2週間かけて北海道一周しており、雨に祟られた中標津町の開陽台や、阿寒湖での道ばたの露天風呂などの懐かしい記憶がよみがえってきた。そういえば、留萌近くの小学校の先生からコーヒーをごちそうになったり、帯広で仲良くなったおじさんとドーナツ屋の裏手からドーナツの入ったゴミ袋を漁ったり、懐中電灯の光一つで初めて出会った人たちと語り合ったり、今でも体一つで受け止めてきた体験が記憶の片隅に懐かしく残っている。全くの予定も予約もなく、携帯電話もカーナビもETCもない,当たってくだけろの2週間であった。
20年ぶりの大雪
雪国かと思いきや、近所の春日部市内の風景。
本日は一日テレビをつけっぱなしで、ずーっと各地の積雪の模様や今後の降雪の情報を見続けた。
昨年伊勢神宮を訪れた際に20年前の1994年を意識したが、今回の大雪でも、雪の記憶を辿りながら、1994年2月の自分を思い出すこととなった。受験勉強で追われていたのでテレビもほとんど見ていなかったが、2月15日の日大文理学部の受験の帰り道に歩道の脇に雪が残っていた光景は微かに記憶に残っている。あちこちで道路を掘り返しており、公共工事の予算消化なのかと考えて無性に腹が立ったことを覚えている。また、2月18日(よく覚えているなあ…)の明治大学文学部の受験に行く途中で、ビルの影になっている裏道のアイスバーンとなった所ですべりそうになった。降雪時に記憶は全くないが、おそらくその時期であろう。そういえば、明治大学の受験の時、駿台予備校近くのいつもの利用している吉野家で朝食を食べていたら、つい受験のことを忘れて、駿台に行こうとして自分一人で苦笑したことをふと思い出した。
降りしきる雪はしんしんと昔を思い出させるのであろうか。
『人生が変わる!読書術』
学研ムック仕事の教科書シリーズ『人生が変わる!読書術:成功の法則を読み解く 達人に学ぶ読書の技法&プロを支える最強3冊』(学研 2013)を読む。
今年の元日に近所のコンビニで購入した本である。読み始めてすぐに肺炎に罹ってしまったので、読み止しのままになっていた。
佐藤優氏や齋藤孝氏などの有名な人たちが、自らのオススメの本や、読書術、勉強術を紹介している。また、本の紹介だけでなく、読書に適した姿勢や速読フォトリーディング講座、文房具、電子書籍などの紹介など多岐にわたる記事がてんこ盛りである。
編集サイドの意向が強く働く「ムック」のため、必ずしもその人たちの主張に沿うものではないであろうが、知的好奇心は多いに刺激された。特に、高校時代の主要5教科を徹底に学び直すことが、ビジネスに役立ち、教養を深めるという指摘は、高校時代に勉強をサボっていた私には耳が痛い。口に苦い良薬としたい。
『マンガ 統計学入門』
アイリーン・マグネロ文、ボリン・V・ルーン絵『マンガ 統計学入門:学びたい人のための最短コース』(講談社ブルーバックス 2010)を読む。
マンガで学ぶ統計学の入門署ということであるが、後半はほとんど理解できなかった。人口動態統計と数理統計学の違いから始まり、分布や偏差、相関という用語の説明、カイ2乗検定までの概説である。
統計学というと経済学や経営学の「付属品」のように捉えていたが、統計学だけで一つの専門領域であり、フローレンス・ナイチンゲールやチャールズ・ダーウィンなどの看護学や生物学の発展に大きく寄与してきた歴史を初めて知った。また、古代ギリシャの数学者ピタゴラスのように、キリスト教の影響から正規分布を神の形だと信じていた話や、統計処理を巡って各分野の専門家がコラボする話など興味深かった。
統計やデータの見方について深く学んでいく必要があるが、いかんせん全く素人なので、その元となる考え方や計算式をしっかりと身につけていきたい。