西川善雄『ちがいのわかる写真術:西川名人の比較写真教室』(三樹書房 1998)を読む。
筆者は、ピカソや岡本太郎などの訳の分からない、何か一風変わった絵やモニュメントを「芸術」だとする風潮を頭から否定し、技巧や工夫を凝らして「知的感覚を刺激する」ものこそが真の芸術であり、、そうした「真」を写す哲学が写真に求められると述べる。
前口上はさておき、左ページに良くない写真と、右ページに同じ構図や狙いの良い写真を並べ、どこにポイントがあるのか、分かりやすく解説している。人が向いている方の面積を広くした方が構図的に安定するとか、背景を入れるべき写真と、切った方がよい写真の違いとか、空と地面の割合のバランスとか、実際にカメラを手にして人物や風景と向き合ったときに使えそうなテクニックが多数紹介されている。
ちょうど明日同僚の結婚式があるので、こうした実践技術を活用してみたい。
『ちがいのわかる写真術』
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