月別アーカイブ: 2024年5月

「人工芝の微細プラ流出阻止へ動く」

本日の東京新聞朝刊に、世界中で問題になっているマイクロプラスチックが取り上げられていた。マイクロプラスチックとは、大きさが5ミリ以下の微小なプラスチックで、魚の内臓に蓄積され、その魚を食べる大型魚や哺乳類にまで悪影響を及ぼす有害物質である。そもそもプラスチックやビニールは天然には存在せず、自然に還ることもない。記事にもある通り、人工芝やビニール袋、ペットボトルなどのプラスチック製品が紫外線によって細かく分解され、河川や海に流出していく。

記事では1ミリの穴の空いたフィルターで下水道や河川への流出を防ぐ実証実験の模様が報じられている。どれほどの効果や安全性があるものか分からないが、まずはプラスチック製品は必ずゴミ箱に捨てるという習慣を大切にしたい。

『変成岩と変成帯』

都城秋穂『変成岩と変成帯』(岩波書店,1965)をパラっと眺める。
著者は冒頭で、変成岩の定義付けに対して異論を呈している。
火成岩は、ケイ酸塩を主成分とするマグマのなかから結晶した鉱物の集合体である。マグマの結晶作用は、地表で急速に冷却しておこることもあるし、地下でゆっくりと起こる場合もある。また、堆積岩とは、地表またはそれに近いところで風化され、破砕、分解され、その物質が水や空気によって運ばれて、どこかに堆積して生じた岩石である。
そして、火星岩や堆積岩が、それらが最初にできたときとは違う温度、圧力、そのほかの条件のもとにおかれると、鉱物組成や組織に変化が起ころうとする。その変成作用を受けた岩石が広い意味で変成岩である。著者はその変成作用の定義の幅に異論を投げかけている。

また知らなかったことだが、変成岩を形成する一要素である造山運動とは、文字の意味は山を造る運動であるが、実際は地殻を変形して褶曲や逆断層などを生じ、火成活動や広域変成作用をおこし、大陸地殻を形成する作用なのである。

あとは化学式がたくさん出てくる研究書なので、読み進めることはできなかった。

「核運用『人間の関与』必須」

本日の東京新聞朝刊に、核兵器保有国を含めた有識者会議で、核の運用をAIに委ねた場合の問題について議論されたとの記事が掲載された。記事によると、すでにウクライナやパレスチナ自治区ガザでもAIを活用した兵器が使用されているとの報道もあるようだ。

記事を読みながら、手塚治虫の漫画『火の鳥』を思いだした。人類が意思決定を委ねている都市のコンピュータ同士が、ひょんなことをきっかけに感情的にエキサイトしてしまう。そして、双方のコンピュータが各種のデータを計算した結果、ともに核戦争を開始してしまい、双方の都市もろとも全滅してしまうという悲劇な話だった。

ちょうど授業で核保有国の中国やインド、パキスタンを扱ったところなので気になった記事である。当然のことながら、相手の国を破壊すべきだという結果を出すようなAIの運用には徹底した規制が求められるのはいうまでもない。

『完全図解 気象百科』

櫃間道夫『完全図解 気象百科』(オーム社,2004)をパラパラと読む。
著者は気象庁の観測部長をなどを歴任して退職後、東京電力で気象予報の勤務されていた。
本書は東京電力時代の講座がまとめられており、送電線の着雪や鉄塔倒壊に至る風の強さなど、電力会社向けの内容なども含まれている。

低気圧の雨は、上空では、夏でも雪です。地上に届くまでに融けるかどうかは、大気下層(地上〜約2km)の気温に依存します。

ジェット気流と呼ばれ、冬には航空機の巡航高度(約1万m)で秒速100mくらいにもなります。冬の香港→成田は、成田→香港の所要時間の4分の3になってしまいます。

沖縄の島々の夏は、気温はハワイよりも1〜2℃高く、さらに湿度が15ポイントも高いのです。この湿度の差は大差です。
緯度ではハワイよりも5°(距離にして500km)北にある沖縄が蒸し暑いのは、やはり暖流黒潮の影響です。ハワイはむしろ、寒流カリフォルニア海流がようやく暖流に変わり始めるあたりに位置しています。
黒潮の影響は沖縄に留まらず、(中略)梅雨明け後の東京は、気温がホノルルより0.5℃低いだけで、湿度は10ポイントも高く、まさに熱帯です。

「中国、台湾包囲し軍事演習」

本日の東京新聞朝刊に、蔡英文さんから頼清徳氏総統に政権が移譲された台湾に対し、中国が示威的に軍事演習を行ったとの記事が掲載されていた。
本日2クラスの歴史総合の授業で取り上げた内容である。