日別アーカイブ: 2024年5月14日

「南海トラフ震源域 終わらぬ審査」

本日の東京新聞朝刊に、東日本大震災後に全面停止した静岡県御前崎市の浜岡原発が全停止して13年目を迎えるとの記事が掲載されていた。中部電力は早期の再稼働に向けて動き出しているとのことだが、いったい東日本大震災から何を学んでいるのか。学ぶべきは自然の脅威と、自然に対し驕り高ぶることなく、真摯に畏れる気持ちである。

ちなみに、気象庁のHPに掲載されている「南海トラフ地震で想定される震度」を引用しておきたい。浜岡原発の場所も図示しておいた。「世界で一番厳しい場所にある」との声もあるほど、大震災、大津波が直撃する場所にある。再稼働の審査そのものが非現実的な内容であることは言うまでもないであろう。

『教育で平和をつくる』

小松太郎『教育で平和をつくる:国際教育協力のしごと』(岩波書店,2006)をパラパラと読む、
上智大学で国際教育開発を研究している小松太郎は、コソボ共和国でのユネスコ教育行政官の経験から、人権教育は一人一人が持っている人権にフォーカスしなければならないと述べる。安易な民族教育や宗教教育は、逆に排他的な民族意識や宗教意識を高めるに過ぎず、多民族国家で内戦を経験したコソボでは危険な右派教育になってしまう。NGO「コソボ人権センター」で開発された教育プログラムに多数の社会科の教員が加わり、人権の主体が個人であるという考え方に基づく平和教育が社会科教員に求められると説明する。