日別アーカイブ: 2024年5月12日

「命守る避難計画を」

本日の東京新聞朝刊に、「脱原発をめざす首長会議」が「何かがあった時に全面的に責任を取らなければならないのは基礎自治体の首長だ」との考えから、「確実に命と生活を守れる現実的な避難計画がない限り、原発を稼働させてはならない」とする決議を採択したとの記事が掲載されていた。

確かにその通りである。地理総合の授業でも防災教育として、避難経路を考えるという項目がある。高台や尾根線を通って、シェルターや津波タワーに逃げ込むまでのルートを考えるのだが、そもそも原発に破損が生じた場合は、シェルターなど何の意味もない。そもそも究極の防災教育の答えは原発を即時廃止することである。

ただし、原発反対とだけお題目で言っても仕方ないので、授業の中で、天然ガスの高効率燃焼や最新の再生可能エネルギー事情に触れていきたい。

『恐るべき酸性雨』

谷山鉄郎『恐るべき酸性雨:水と緑を破壊する複合汚染』(合同出版,1989)を読む。
酸性雨は、人体への影響や農作物被害、森林破壊など、人間の身体だけでなく人間の暮らしを破壊するものであるということが、大気循環の仕組みから実例や数字を交えて分かりやすく説明されている。
著者は三重大学で長らく作物学・環境科学を専門とされてきた学者であり、特に地元の四日市公害問題で大気汚染が作物に及ぼす影響について研究していた。
本書の最後で次のように述べ、公害防止の技術に期待を寄せている。

人間が作った公害です。人間の技術で完全に防止することができます。