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『京都・宇治 浮舟の殺人』

大野優凛子『京都・宇治 浮舟の殺人』(実業之日本社 2004)を5分の4程読む。
タイトルに「浮舟」とあり、章題も全て源氏の巻名からとったものだったので、『源氏物語』をモチーフにしたサスペンスなのかと思い手に取ってみた。しかし、『源氏』はほとんど関係なく、強姦のトラウマに苦しむ女性警察官が主人公の推理小説であった。『源氏』を期待していただけに裏切られたような感じがして、あまり物語世界に入り込めなかった。女性の心理を考察する以前に、話の展開ができすぎていて興ざめであった。