地上波で放映された、草部文子作の舞台映画『飛行機雲~DJから特攻隊へ愛を込めて~』を観た。
第38回ギャラクシー奨励賞を受賞したラジオドラマがもとになっている。明日に出撃を控えた鹿児島の特攻隊と60数年後のラジオDJが、不思議なラジオを通して戦争や平和について語り合うというドラマである。片や1945年の8月、次々の死地へ赴く隊員同士の心からの友情や衝突が演じられながら、一方では、戦争があったことすら忘れ去れるほど平和にどっぷりつかった現代の日本のラジオ局のドラマが展開される。その異質な二つの世界が突然つながり、特攻隊員はDJにから「今、日本はいい国ですか」と問いかける。それに対してDJは「戦争がないから、平和だから、いい国です」と答える。その答えを聞いた特攻隊員は、明日に控えた出撃が次の時代の平和の礎になるのだと心から納得して出撃していく。
最近、涙腺が緩んでしまったのか、涙を浮かべながら鑑賞することになった。
『飛行機雲~DJから特攻隊へ愛を込めて~』
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