今日は指の怪我のため午後に病院へ出掛けた。
結局は湿布でも貼ってればそのうち直るでしょうという程度の怪我だったのだが、診察まで2時間近くも待たされた。その間ドストエフスキーの『白夜』(角川文庫)を読むことができた。1848年に発表された、心の中に深いトラウマを持つ男女の恋愛小説である。たった4日間の白夜での出来事であるが、単純に相手に好意を持っている自分に気付き、相手に愛していると告白をするためだけに多くの時間を費やすのだ。短い話であるが結末を含めて印象に残る作品であった。
月別アーカイブ: 2002年4月
六本木のマンション
昨日から2日間の春休みに入った。昨日実家に帰る際、首都高を通って帰ったのだが、首都高から都心の風景を眺めながら、改めて高層マンション建設ラッシュに驚いた。六本木周辺にはスペインの建築家ガウディによるサグラダファミリアの建物が現代化されたようなマンションが多数建設されていた。
最近のマンションはコミュニティースペースやセキュリティーシステムなども設けられており、住みやすくなっているのであろうが、外から見るその異様なまでの大きさと魁偉さには寒けすら覚えた。
横浜市長選挙
過日行われた横浜市長選挙に弱冠37歳の中田宏氏が初当選した。
石原慎太郎と同様、政治不信を政党不満に求める層の獲得に成功した例である。埼玉版の新聞しか読んでいないので詳細は不明だが、いまいち彼の持ち味が見えてこない。現市長の建設省OB高秀氏よりは「まし」だが、ハコモノにこだわったみなとみらい21地区や無駄の多い環状道路建設などどのように扱っていくのだろうか。中田氏自身国や議会と喧嘩するのは大変だと述べているが、横浜市は神奈川県とは対等以上に喧嘩をできるので、瀬谷区の米軍補給地区など県全体に点在する基地問題に対する取り組みを期待したい。間違っても石原都知事のように自衛隊の演習に積極的になるべきではないが。
横浜市長 中田宏 公式サイト
『フィヨルドの恋人たち』
先日買ったサンドラ・フィールド『フィヨルドの恋人たち』(ハーレクイン・イマージュ)を読む。
ふとしたきっかけで知り合った男女が様々なすれ違いを経験する中で、ハッピーエンドを迎えるという典型的なハーレクインであった。親子の不和、男性不信、カナダ・ノルウェーを舞台にした華やかな展開など20〜30代の女性の興味を引く話題にあふれている。日本の古典においても落窪物語などシンデレラストーリーは少なくないが、展開パターンは洋の東西問わずどれも似通っている。