本日の東新聞朝刊より。
イスラム主義組織タリバンが首都を制圧し、旧政府組織との内戦や自爆テロ、米国の報復攻撃などが続くアフガニスタンの難民が、トルコに密入国しているとの内容である。トルコは西アジアのイスラム国の中核を担っており治安も良い。エルドアン大統領就任後、保守的政策が進んではいるが、宗教的にも文化的にも寛容な国である。
また、地図を確認すれば分かるが、EUに加盟しているギリシャと国境を接している。授業の中でも触れたが、EU域内ではシェンゲン協定により国境の管理が撤廃され、パスポートの提示も不要となっている。そのため、数年前シリア内戦が激しかった頃は、トルコを経由してギリシアに密入国するシリア難民が100万人を超える事態となった。
また、トルコとギリシアの間のエーゲ海はアフリカプレートユーラシアプレートがぶつかる「狭まる境界」にある。そのため、エーゲ海には2500もの火山島が密集する多島海となっている。エーゲ海の島を繋いで海からギリシアに密入国する難民も後を絶たない。ちなみにアルプス山脈やイランのザクロス山脈、クロアチアやボスニア・ヘルツェゴヴィナに跨るディナルアルプスなどはプレート同士がぶつかることによって隆起した褶曲山脈である。
アフガン難民もトルコから陸路もしくは海路を経由してEUを目指しており、トルコとEUの関係もまたこじれてきそうだ。