本日の東京新聞朝刊にアフガニスタンのタリバンが政権樹立に向けて着々と準備を進めているとの報道があった。記事によると、街には目以外の全身を黒い布で覆う「ニカブ」を着た女性が目立つようになったとのこと。
イスラム教の聖典コーランの中で「両手と顔以外の美しい部分を隠せ」という決まりがある。髪や美しい肌によって男性を誘惑するのを禁じるためとも、女性を守るためとも言われているが、いずれにせよ女性の行動を制限する機能を有している。“いらすとや”の画像で紹介したい。
ニカブやブルカを着用した国のイスラムの女性は、結婚に至るまでに自分の顔やスタイルを晒すことがない。日本でも平安期の貴族の女性はずっと部屋にいて、障子や御簾、几帳などによって、外部から自分の姿が見られないようにした。そして垣間見を試みる貴族男性に、シルエット越しに長い髪を見せたり、美しい琴の音や和歌によって魅力をアピールしたりしていた。
室町時代に能楽を大成した世阿弥の『風姿花伝』(紅茶花伝じゃないよ!)に、「秘すれば花なり秘せずは花なるべからず」という言葉があります。平安期の女性は自身の容姿に依らず、その美を上手く包み、奥ゆかしさを巧みに演出することで、女性としての輝きを得ていました。
平安期貴族文化とイスラム教には”ルイジ”点がありますね。イスラム教の男性が髭を生やすだけに。