本日の東京新聞朝刊に、採卵鶏の飼育環境に関する記事が掲載されていた。
卵は傷みやすいという性格上、ほぼ自給率100%となっている。茨城県や千葉県、鹿児島県が上位にランキングされるが、その3県を合わせても20%をわずかに超える程度で、気候や地形も関係ないので全国で生産されている。
ただし、採卵鶏の飼養戸数は年々減少しており、最新の農林水産省の統計によると全国で1880戸となっている。直近の5年間で500戸も減っている。一方で1戸あたりの飼養羽数は増加しており、1戸当たり成鶏めす飼養羽数は7万4,800羽となっている。
日本の産む鶏の飼育環境は、記事にあるような動物福祉とは逆の方向に進んでいる。畜産農家そのものが大きく減少していく中で、動物福祉の拡充は難しいと言わざるを得ない。人間だって狭苦しいケージに嵌った生き方しかできない日本で、のびのびとした農場飼育の普及は難しいであろう。