万有ガイドシリーズ『蒸気機関車:日本編』(小学館 1981)をパラパラと読む。
明治維新から第二次世界大戦まで、日本の貨物と旅客輸送の根幹を担った160余の蒸気機関車が丁寧に解説されている事典である。1871年製造の日本初の第1号機関車の150型に始まり、1948年製造C62型で新規設計機関車は幕を閉じる。それ以降、車両の改造が行われるが、それも1959年のD61型で終わりを告げる。
石炭火力を用いてシリンダー内のピストンを動かし、それによって生じた反復エネルギーを歯車の組み合わせで車輪の回転まで伝えていくという、武骨な構造を持つ乗り物なので、外観もゴツい。ただし、冷却のためかシリンダーのパイプが表に出ており、蒸気の流れなどを想像することができるので楽しい。