日別アーカイブ: 2021年6月26日

「黒潮『大蛇行』関東蒸し暑く」

本日の東京新聞夕刊より。
東シナ海から北上する暖流の黒潮だが、ここ数年大きく蛇行しており、日本の関東地方の太平洋岸に分岐流が流れ込み、関東地方に湿気を含んだ暖かい風を吹かせるようになっているとの内容である。世界的な海流の流れと気候の関係については、授業の中で触れたところであるが、スーパーコンピューターを用いたシミュレーションで、局所的な海流や気温の詳細な変化まで分かることに感心した。

ちなみに黒潮という名称は、流れが強く、植物プランクトンなどの粒子が少ないため、水が澄んでいて黒っぽく見えるために名付けられたもので、沖合に出ると目視で確認できるという。

『和紙散歩』

町田誠之『和紙散歩』(淡交社 1993)をパラパラと読む。
元々関西にあった神崎製紙の季刊誌に連載されていたものである。現代生活に欠かせない紙であるが、平安時代の紫式部や清少納言の頃から、日々の生活に必要な日常品でありながら、色や触り心地などで心をときめかす嗜好品の側面も併せ持つ。

江戸時代に仙台藩の支倉常長が慶長遣欧使節団を率いてヨーロッパまで渡航した際に、彼が持参したチリ紙の質があまりに良いので、欧州の人が驚いたというエピソードが印象に残った。