本日の東京新聞朝刊より。
ロシアの天然ガスパイプラインに関する記事である。地理Aの授業では2学期のところで扱う予定である。ロシア周辺の地図を丹念に見てくれれば分かるが、旧ソ連の国々を中心にロシアの天然ガスパイプラインが縦横無尽に張り巡らされていることが分かる。そして、そのパイプラインを守るためにロシア軍が常駐し、その国の政治や経済に口出しをするという構図である。
特にルーマニアの西側にモルドバ共和国という国がある。資源に乏しく、財政的にも厳しいのでロシアのパイプラインの敷設・管理が国家の収入源の一つとなっている。しかし、近年はEUに加盟しているルーマニアとの結び付きを重視しているため、ロシアはモルドバの分割に暗躍している。
今回の話はドイツだが、ロシアのパイプラインを敷設するということは、その分だけの政治的リスクを抱えることとなる。脱原発に舵を切ったドイツのエネルギー政策の試金石となろう。