日別アーカイブ: 2010年1月4日

パンフレット研究:武蔵大学

明治・大正期の実業家根津嘉一郎によって創設された旧制武蔵高等学校を前身として、1949年に設立された比較的新しい大学である。おしゃれなイメージの東京4大学(学習院、成蹊、成城)の一角を占めている。しかし、ここ最近、学習院が通称「GMARCH」に組み入れられ、成蹊や成城は独自の位置を確保しており、武蔵大学だけ存在感が薄くなりつつある。また似た名前の武蔵野大学が破竹の勢いで拡張路線を突っ走っているせいであろうか。

経済学科、経営学科、金融学科からなる経済学部、英米比較文化学科、ヨーロッパ比較文化学科、日本・東アジア比較文化学科からなる人文学部、そして、社会学科とメディア社会学科からなる社会学部の3学部で構成されている。
付属高校が進学校である場合、大学は狙いのはっきりしない印象になりがちである。武蔵大学は他大学との併願校になりがちであり、また附属高校の受け皿的な経緯もあり、門戸を広くし幅広く教養を修めるという雰囲気が強い。

しかし、入試倍率が5倍近い難関校なのでパンフレットでは徒に資格取得や海外留学、就職支援は謳われていない。「ゼミがない大学生活なんて想像できない」というキャッチコピーが冒頭を飾っている。1年次から履修モデルを設定され、少人数ゼミが置かれている。他大との差別化もあってか、面倒見の良い大学が売りになっている。

パンフレット研究:文教大学

昨年夏に開かれた高校教員対象説明会の際にもらったものを読み返してみた。
1927年の創設の立正女子職業学校を起源とし、1966年に越谷市に立正女子大学として発足し、現在に至る。越谷キャンパスに教育学部、人間科学部、文学部が置かれ、茅ヶ崎からバスで20分の不便な湘南キャンパスに情報学部、国際学部、そして2010年度から健康栄養学部が置かれる。

教員採用試験予備校的な側面が強い大学で、越谷キャンパスの学部だけでなく、湘南キャンパスの学部でも「情報」や「商業」の教員養成に力を注ぐ。特に首都圏では同大卒業の小中学校の教員は一大勢力である。

小学校免許が取得できる教育学部の入試倍率は軒並み6倍を超える。人間科学部が4倍、文学部は3倍だが、一方湘南の国際学部は2倍、情報学部では2倍を切ってしまう。