埼玉教育フォーラム主催『子どもの貧困・格差を考える集会』に参加した。
元埼玉大教授鎌倉孝夫氏は、主催者挨拶で、相対的貧困率が15.7%に達した事実を挙げ、高校授業料無償化といった対処療法的な対応は一定の評価はできるが、まだ不十分であり、教育基本法の精神を取り戻す根本的な解決が求められると述べた。
続いて、なたにや正義民主党参議院議員が壇上に上がり、政務三役の連携により、政府と与党が一体化され、より迅速、適切な政権運営が可能となったなどの国会情勢報告が長々となされた。
そして鳫咲子・早稲田大学非常勤講師の「子どもの貧困と就学援助制度=失われた教育の機会均等=」と題したが行われた。生活保護もしくはそれに準じる保護者の子弟に対する就学援助制度対象者はこの10年間で2倍、全国で7人に1人になるという。この背景にはリストラなどの就業環境の変化とひとり親家庭の増加が2大要因である。特に母子家庭の世帯平均所得は243万円であり、その4割が200万円以下の年収しかない。
就学援助制度とは、憲法第26条の「教育を受ける権利」および、教基法第4条の「奨学の措置」に基づき、学校教育法第25条・第40条「経済的理由により就学困難と認められる学齢児童生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない」によって制度化されている。しかし、三位一体改革によって一般財源化され市町村に委譲されてから、自治体によって運営に差が生じ、必要なところに行き届いていない現状があるという。鳫さんは、シビルミニマムを確保するために、適切な情報提供と関係者間(学校・福祉・NPO等)の連携、情報の共有を提唱する。
生活保護の概要や申請方法については、3年前の社会福祉士国家試験の際に勉強したはずなのに、記憶からすっぽり抜け落ちていた。せっかくの勉強が無駄になっている、、、。。。