日別アーカイブ: 2008年8月17日

パンフレット研究:星美学園短期大学

星美学園短期大学のパンフレットを読む。
赤羽にあり、京浜東北線から看板の見える大学である。人間文化学科と幼児保育学科、そして幼児保育の専攻科の3つから学科が構成されている。星美短大は、元々はイタリアにあるカトリック女子修道会の宣教師が、日本でキリスト教の精神に基づく幼稚園を開設したのが母体となっている。そのため幼児保育学科は専攻科や付属幼稚園もあり、施設も授業内容も就職も大変充実している。特に専攻科では、「幼稚園および保育所でのリーダーとなり、人のために喜びを持って尽くすことのできる保育者育成」という設置の狙いのもと、アジアの幼児教育や音楽療法、ファンタジー文学研究などの科目も設けられている。その他の科目も舞台演習や音楽技術、家族援助論など、実際の現場で使われる技術の授業が多い。オススメの学科である。

一方で、人間文化学科は、日本語日本文学、イタリア語イタリア文化、生活造形、情報文化、医療福祉管理、総合の6コースで構成されているものの、どれも中途半端な内容であるとの印象は拭えない。特に総合コースは公民館の市民大学レベルであり、金と時間の無駄であろう。しかし、人間文化学科は4年制大学への編入に力を入れており、推薦指定校も現在34大学ある。

編入というと一昔前は、あまりメージャーな進学ではなかった。しかし、星美では小論文や専門分野についての個別指導も行なっており、清泉女子大や二松学舎、和洋女子、東京家政学院大などへの指定校リストがパンフレットに掲載されている。少子化による大学と短大双方の生き残り策なのだが、果たして上手く機能しているのであろうか。