日別アーカイブ: 2008年8月5日

『スカイ・クロラ』

Sky_Crawlers_movie

久しぶりに子どもを風呂に入れて映画に出掛けた。時間の都合で、押井守監督『スカイ・クロラ』(2008 日本)を観た。
近未来の戦争を舞台とし、「キルドレ」と呼ばれる少年パイロットたちが主人公である。14歳で戦闘ロボットを操るエヴァンゲリオンに似たような設定だが、この『スカイ〜』はエヴァ的な自分探しを純文学的な作風で色づける。
この物語における戦争とは国と国の総力戦ではなく、平和を維持するための代理戦争という位置づけで、戦争そのものを民間企業に委託している。そして、国民はアメフトやサッカーのワールドカップを観るよう雰囲気で戦争を応援する。この国民の娯楽である戦争で活躍し、そして命を無くすパイロットはさながら将棋の駒のような存在である。
本作では国の(大人の)平和を維持するために、永遠に終わることのない戦争の意味を問おうとする若者を描き出す。CGの究極的な映像美とあいまって印象に残る作品であった。

□ 押井守監督最新作 映画『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』公式サイト □

[youtube]https://www.youtube.com/watch?v=FDcpm1GVAiA[/youtube]