竹内淳『外国為替投資の基礎常識』(実業之日本社 2004)を読む。
為替取引の入門書としてはかなりまとまっていて読みやすい本である。為替変動の要因や分散投資の説明も要領を得ており、外貨預金も含めて外貨を持つことのメリットとリスクが分かりやすく解説されている。また、外国為替取引についても入門的なルールだけでなく、各通貨の種類と性格や日経新聞からの情報の読み方まで伝授される。また為替レートを動かす要因として、景気、金利、物価、株価、経常収支、その他の6点からのチャート式の解説も分かりやすい。ファンダメンタルズ分析、テクニカル分析もシンプルで的を得(射)ている。著者は外国為替取引業者の「外貨ドットコム」に勤務するが、自社の宣伝は少なく、広く入門書としてオススメである。
この手の本をここしばらく10冊ほど読んできたが、ごちゃごちゃ不要な情報を詰め込もうとして失敗している本が多かった。この『外国〜』は内容がすっきりしており、展開もテンポ良く、小説を読んだような読後感すらある。
『外国為替投資の基礎常識』
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