ペヤングやきそば

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やっと定期考査の問題を作り終えた。毎度のことながら、直前になってあくせくしてしまう。家で仕事が出来ない性質ので仕方ない面もあるが、「次回」から「自戒」を込め、早めに余裕を持って対処したい。
夜食としてペヤングやきそばの超大盛を夜10時過ぎに食べた。パッケージを見ると「1099キロカロリー」とある。30過ぎたおじさんが夜に高脂質なものを大食いするというのも避けたいものである。

『悪い夏』

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倉橋由美子『悪い夏』(角川文庫 1970)を読む。
古本特有のぷーんとした匂いが漂う文庫本で、ページを繰る度に表紙が切れたり、ページが千切れたり本が崩れていった。思い返すに大学のサークル部室の本棚に長年眠っていた本を持ち帰ったものである。それゆえ傷みも激しいのであろう。
作者の20代の頃の短編が収録されているのだが、作者の肥大化した内面世界を描く支離滅裂な展開が多く、作品の主題が掴みきれなかった。作者は、何事にも物憂げな登場人物をして、学生運動やサラリーマン生活に翻弄される人たちにシニカルな言葉を投げつける。しかし、そのアンチとしての作者のテーマが見えてこない。

『一月物語』

平野啓一郎『一月物語』(新潮文庫 1999)を読む。
前作の芥川賞受賞作である『日蝕』同様、漢字検定準1級レベルの熟語が満載で、大正期の文学の風体を装った古典的な作品に仕上がっている。
荘子の夢蝶をモチーフとし、現実と夢の狭間で展開される恋物語であるが、神話的要素やサスペンスな風合いもあり、ぐんぐん大団円に向かって読者を引きつける勢いが文章にある。作者平野氏が弱冠24歳の時の作品である。まさに脱帽である。

『ワーキングプア:いくら働いても報われない時代が来る』

門倉貴史『ワーキングプア:いくら働いても報われない時代が来る』(宝島社新書 2006)を読む。
30代半ばになりながら、年収200万以下で暮らす「ワーキングプア」と呼ばれる若者の生き方を追いながら、そのような格差を是認する社会のあり方について述べる。引きこもりや関係性障害といった個人の心理的な面ではなく、あくまで社会的側面から論を展開する。アルバイトや派遣といった就業形態から抜け出せない構造を生み出した小泉内閣時代の「聖域無き構造改革」を批判的に総括し、正社員への登用を義務づける法律の制定など「ワーキングプア」を助ける政策的なサポートの強化を提言する。

『栄養士・管理栄養士になるには』

藤原眞昭『栄養士・管理栄養士になるには』(ペリカン社 1996 改訂版2003)を読む。
高校生向けの職業選択の定番である「なるにはシリーズ」であるが、今回はかなり苦しい内容であった。栄養士の資格を取得した後、どのような将来や生活が待っているのかを、期待を込めて紹介するのが本書の展開パターンである。しかし、今回は栄養士を取得して学校の授業に参加するとか、出版社を経営するといった例外の紹介が多く、栄養士や管理栄養士を取得した学生が、一体どのような職業に就いているのか、そのマスの部分のの説明がなく、栄養士や管理栄養士の将来はさも薔薇色といった一辺倒な紹介に終わっているのが残念だ。