門倉貴史『ワーキングプア:いくら働いても報われない時代が来る』(宝島社新書 2006)を読む。
30代半ばになりながら、年収200万以下で暮らす「ワーキングプア」と呼ばれる若者の生き方を追いながら、そのような格差を是認する社会のあり方について述べる。引きこもりや関係性障害といった個人の心理的な面ではなく、あくまで社会的側面から論を展開する。アルバイトや派遣といった就業形態から抜け出せない構造を生み出した小泉内閣時代の「聖域無き構造改革」を批判的に総括し、正社員への登用を義務づける法律の制定など「ワーキングプア」を助ける政策的なサポートの強化を提言する。
『ワーキングプア:いくら働いても報われない時代が来る』
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