林友三郎『中学生時代:勉強・生活・進路』(岩波ジュニア新書,1983)をパラパラと読む。
著者は1923年に東京で生まれ、東京大学文学部哲学科を卒業され、1949年から東京都の中学校で英語を教えるとともに生活指導についての研究もされてきた方である。1947年(昭和22年)に新制中学校が設立され、著者は新制中学校の完成の年から教壇に立っている。そのため、テストや部活動、班活動、文化祭など、中学生の成長にどのような意義があるのか、一つ一つ丁寧に意味付けされている。
全45の項目で構成されているのだが、第2項で夜間中学校に触れているのが印象に残った。夜間中学の取り組みを紹介する中で、学習する権利を十分に行使することが、人生を彩豊かなものにし、民主主義を育むのだと断定する。
また部活動では次のように述べる。参考文献で日教組(当時)の資料なども参考にされているが、部活動は人間形成に大切な活動だが、「1日のうち1時間ぐらい」と述べるのは先見の明がある。
中学生時代にはじまる青年期は一生のうちでももっとも心身の成長がいちじるしく、やる気さえおこせばなんでもやれるエネルギーにみちている時期です。この時期に自分の特長や興味を生かした活動を思いきりやっておくことは人間形成の上でもたいせつなことですし、将来の進路の選択にも思わぬ良い影響を及ぼすことさえあります。また、一日のうち一時間ぐらいはぐっしょり汗をかいてスポーツや労働に精を出すことは精神的な健康のためにも必要なことです。


著者の堀内氏は、学生時代に一緒に教育ー学園闘争を担った仲間である。本書はタイトルにもある通り、新宿区戸山や川崎市登戸で展開された七三一部隊と、著者の地元である長野県松代市に計画された松代大本営における指揮系統の分析から、天皇の戦争責任を問い直そうというものである。主に堀内氏が七三一部隊を、歴史研究家の原昭己氏が松代大本営の項を担当されている。大陸進出の切り札としての細菌兵器と本土決戦に向けた国体護持は、当時の