本日の東京新聞夕刊に、今週の授業で取り上げた入管の問題が取り上げられていた。在留期限が切れてオーバーステイで収容されたスリランカ女性、ウィシュマ・サンダマリさんが、名古屋入管職員の非人道的な対応で亡くなったという事件である。
日本で暮らす外国籍の在留資格(ビザ)を審査し、可否を判断しているのが、出入国在留管理庁(入管)である。入管はまた、オーバーステイ(在留許可期限を越えて滞在)などの理由で、在留資格がない非正規滞在の人たちを、行政権限で全国9カ所以上の施設で収容している。なかには本国で暮らすことができず、日本に逃げてきた人たちを何年にも渡って刑務所のような施設に収容することすらある。
この事件は表面的には名古屋入管職員の対応の失敗が原因だが、問題の背景としては、日本の排外主義的な移民・難民政策が指摘される。