ロム・インターナショナル編『にっぽんの秘島:行きたくなるガイド』(河出書房新社 2017)を読む。
参考文献をまとめた雑学本なのだが、最後まで楽しむことができた。海に囲まれた日本列島には6852の島が存在する。そのうち、伊豆大島や淡路島のような有人島が300、それ以外はすべて無人島である。その中から87の島について、地図や島の特徴、印象的なエピソードを交えて簡単に紹介されている。
取り上げられている島のいくつかは、内田康夫の旅情ミステリーの舞台となっているので、ひときわ郷愁めいた思いを感じた。千葉県の仁右衛門島や三重県のミキモト真珠島、山口県の祝島、大分県の姫島、沖縄の御嶽など、小説を読みながら地図を確認していたので、懐かしい出会いという感じだった。