日別アーカイブ: 2022年11月23日

『クルマ・20世紀のトップランナー』

星野芳郎『クルマ・20世紀のトップランナー』(岩波ジュニア新書 1987)をパラパラと読む。
1894年にパリ郊外で行われた125kmを走る自動車レースには、ガソリン自動車が14台、蒸気自動車が6台、電気自動車が4台出場している。当時から鉛蓄電池を搭載した電気自動車がかなり走っていたという事実に驚いた。

また、イギリスの競馬には国王陛下、女王陛下が参列する。それは中世では馬が戦争の勝敗を決めたことに由来する。日本だと競馬はしばしば品位の低いもののように受け取られるが、ヨーロッパではきわめて品位の高いものとなっている。

非常に急なカーブのことをヘアピンカーブというが、それは女性が髪に挿すピンの頭のところの曲がり具合が非常にきついことに由来する。

最後の章で、著者は車がリビングルームであり、個人がくつろぐ空間となっていることを認めつつも、車が居住地内部に入ってこられないようにした上で、徒歩圏内で日常の用が済むようなコンパクトシティのあり方も提案している。

「闇の武器コネクション」

本日の東京新聞朝刊に北朝鮮がロシアに弾薬や戦闘服を渡しているとの記事が掲載されていた。2006年以降、北朝鮮は安保理決議に基づく制裁措置によって、食料や医療品、生活で必要なエネルギーなどの例外を除いて、輸出も輸入も禁じられている。

記事は旧ソ連時代の話が中心だが、ロシアの資源マネーが北朝鮮に流れ込んでいるのは見過ごすことのできない問題である。昨今の北朝鮮のミサイル発射は無視すべき問題であると考えている。迎撃システムやら敵基地攻撃能力などの過剰な反応は、米国・日本の防衛産業や国防族議員の財布を潤すだけである。日本国民を守ると声高に喧伝しながら、日本国民に犠牲を強いるものである。

一方で、周辺国が協力して北朝鮮の経済封鎖を貫徹することが求められる。記事によると北朝鮮とロシアを結ぶ貨物列車で軍需物質が送られている可能性が高いという。地図帳で示すと下図の場所である。安保理決議に基づいて貨物列車の中身を監視することが一番の近道である。繰り返すが、日本が取るべき方策は、敵基地攻撃能力を強化することではなく、安保理決議に基づいて北朝鮮とロシアの国境を監視することである。

「大谷翔平の球を打つより難しい」

本日の東京新聞朝刊にイギリス発祥のクリケットが特集されていた。 記事にもある通り、日本では競技人口4,000人しかいないマイナー競技である。しかし、インドやオーストラリアなどでは根強い人気がある。

下図は2016年の共通テストでも出題されたイギリス連邦加盟国の一覧地図である。4年に1度開催されるクリケットのワールドカップの開催国の一覧と重ね合わせると、クリケットがかつてのイギリスの植民地で人気を博していることがわかる。

1975 イングランド
1979  イングランド
1983  イングランド
1987  インド パキスタン
1992  オーストラリア ニュージーランド
1996  インド パキスタン スリランカ
1999  イングランド スコットランド アイルランド オランダ
2003  南アフリカ共和国 ジンバブエ ケニア
2007  西インド諸島
2011  インド スリランカ バングラデシュ
2015  オーストラリア ニュージーランド
2019  イングランド ウェールズ
2023  インド