秋山雅彦『生命の誕生:先カンブリア時代・カンブリア紀』(共立出版 1984)をパラパラと読む。
地理の世界では「先カンブリア時代=安定陸塊」ということで、古生代以降の生物や陸性植物が登場する以前の変化のない時代と一括りに捉えがちである。
しかし、地球が誕生してから40億年もの長い年月であり、大気や海ができ、細菌などの原核生物からDNAを含む真核生物が誕生し、動物や植物の大元が作られた時代である。著者はそうした変化に富んだ時代として先カンブリア時代を捉えている。
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『東孝の遺言』
東孝『東孝の遺言』(ベースボールマガジン社 2021)をパラパラと読む。
大道塾を立ち上げた著者が癌に罹り、自身の来し方と、大道塾の団体や空道の総合格闘技スタイルの行く末を語る。薄いグローブで寝技からも殴りあう現在の格闘技の隆盛に疑問を呈し、素手とスーパーセーフ、寝技からの打撃を禁じた著者の実戦性と安全性を確保した上での人間教育という道は揺るぎないものである。
「英のEU完全離脱1年」
『東北歴史紀行』
高橋富雄『東北歴史紀行』(岩波ジュニア新書 1985)をパラパラと読む。
著者は岩手県生まれで、東北帝国大学を卒業し、旧制第2高等学校講師を経て東北大学教授を定年まで務めた生粋の東北人である。
『奥の細道』の芭蕉の足跡を辿るという形を取りながら、東北各地の旧跡が丁寧に紹介されている。とりわけ奥州藤原氏が栄華を誇った平泉について造詣が深い。平泉は仙台の多賀城や福島の白川関、青森の外ヶ浜のちょうど真ん中にあって、東北地方全域を治めやすい位置にある。また四神相応といって、東に青龍(大河)が流れ、西に白虎(大道)、南に朱雀(沼沢湿地)、北に玄武(山)を背負っており、奈良や京都と全く同じ地形を有している。
「鉄陸両用 発車オーライ」
本日の東京新聞朝刊記事より。徳島県海陽町から高知県東洋町、室戸市までの50kmを道路と線路を走るデュアル・モード・モービルがお披露目を果たしたとの内容である。
今回注目したのが、高知県である。高知県は2015-2020年の国勢調査において、人口減少率が東北3県についで多い-5.04%で、戦後初めて70万人を下回ってい。日本で人口が少ない県でも鳥取の55万人、島根の67万人次ぐ、69万人となっている。とりわけ記事にも登場する東洋町は、全国1741ある市町村のなかでも人口減少率が堂々27位の同-15.09%、室都市は60位の同-13.17%となっている。
人口が急減している地域で地域の足の確保だけでなく、あわよくば観光客も呼び込みたいとい戦略なのであろう。「二兎を追う者は一兎をも得ず」にならなければ良いのだが。