日別アーカイブ: 2015年11月8日

『早稲田と慶応』

橘木俊詔『早稲田と慶応:名門私大の栄光と影』(講談社現代新書 2008)を読む。
私立大学を代表する早稲田大学と慶応大学の成り立ちや創設者の比較、慶応式一貫教育に代表される階層固定化、早稲田大学のマスプロ教育、拡大路線の功罪などを取り上げながら、日本の私立大学の行き先を占う内容となっている。

また、いまだに旧帝国大学よりも下位に見られる私立大学が、創立者が志したように国家や圧力や規制を跳ね返し、学問・研究水準を向上させ、真に新しい方向性を打ち出すことができれば、米国の名門大学に肩を並べる超名門校に仲間入りができるだろうとまとめている。

『弱虫ペダル』

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渡辺航『弱虫ペダル』(秋田書店 2008~2012)の第1巻から22巻までを一気に読んだ。
週刊少年チャンピオンに現在も連載されている、高校の自転車競技部を題材とした少年漫画である。
少年向けの漫画を読むのは、いったい何年ぶりであろうか。

インターハイのロード種目というあまり聞き慣れないスポーツを扱っているが、少年漫画の王道を行くような内容となっている。
ちょっと落ちこぼれのアニメおたくの主人公小野田坂道くんがひょんなきっかけで、自転車ロードレースで全国1位を目指すことになるのだが、ライバルと争いや仲間との友情、努力と根性を丸出しにしながら、わずか数時間の試合の中で驚異的に速くなっていく。ママチャリからロードレーサーへ、ビンディングやドラフティングを覚え、限界を超えて「進化」していく姿も興味深い。わずか10数秒のシーンなのに、心理描写のコマや回想の場面が2週、3週に渡って続く。

40代のおっさんにとっても、昔懐かしい『キン肉マン』や『キャプテン翼』、『ドラゴンボール』、『魁!!男塾』などの漫画に夢中になった小・中学生時代を思い出す