月別アーカイブ: 2014年1月

『40歳からの知的生産術』

大阪商業大学学長・総合経営学部教授を務める谷岡一郎『40歳からの知的生産術』(ちくま新書 2011)を読む。
先日読んだサラリーマン向けのステップアップの勉強術ではなく、研究を職業とした若きエリート大学人を読者層に想定した少し毛色の変わった内容であった。論文作成の効率的な時間の使い方や、クリエイティブなアイデアを論文にまとめるための情報整理術などが少々辛辣な語り口でまとめられている。あまり首肯するところは少なかったが、次の読書術についての一節は印象に残った。引用してみたい。

筆者自身の経験から確信していることの一つとして、「本を読まない人間は、人類に新しい知見を加えることはできないだろう」ということがある。(中略)下世話な言い方をするなら、「偉くなりたかったら、本を読みなさい」というのは、真理だと考えるのである。(中略)私が考える正しい言い方はこうだ、「本の好きな人だけが、偉くなれる」。つまり、「本の嫌いな人がいくら本を読んでも、偉くなれるわけではない」と考えているわけで、偉くなる人の条件として、まず「本が好きになる」ことが必要条件なのである。

筆者は上記のように述べた上で、ひたすら乱読からスタートし、徐々に厚い本が読めるようになるテクニックを用いつつ、好きな批評家の本にあたりながら、読書記録を付けていくことを提唱する。ごちゃごちゃと読書について斯くあるべしと述べるよりも、「とにかく読め」というスタイルは好感が持てる。

萌え感情ってクールだね(笑)

映画館のホームページを見ていたら、Google AdSenseのバナー広告に突然キュウべえが表示された。
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クリックすると、デカデカと「まどか☆マギカ」のクレジットカードの画像が表示された。

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高校生の頃に見ていた『YAWARA!』以来、20数年ぶりに女性が主人公のアニメにハマっているのだが、絵を見てほんわか、ワクワクしてしまう自分自身の感性の若さに驚いている。CDまで借りてきて車の中でサントラを聴いている。アニメやゲームが好きな「オタク」の気持ちが少し分かった気がする。

『四〇歳からの勉強法』

三輪裕範『四〇歳からの勉強法』(ちくま新書 2005)を読む。
学生や専門職を対象にした勉強法ではなく、仕事を抱えながらステップアップを狙うビジネスマンを対象とした勉強のハウツー本である。
勉強時間の捻出法に始まり、本の選び方、新聞・雑誌の読み方、英語の勉強法について項目ごとに分かりやすく説明されている。
特に、英語の勉強法については、受験英語と同じで、単語を暗記し、文法を復習し、読解力を高めていくことが必須であると述べる。いたずらに英会話に流れてしまうと、読むことも話すこともできず中途半端に終わると警告する。

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』

昨秋に地上波で放映された、新房昭之監督、虚淵玄脚本『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』(2012 アニプレックス)の『[前編] 始まりの物語』と『[後編] 永遠の物語』の2作をじっくりと鑑賞した。
テレビ版をそのままに作り直した総集編ということであったが、テレビ版での1回目の鑑賞では気付かなかった伏線をいくつか見つけることができた。
それにしても第1話から第12話まで話の隙がない、完成度の高い作品であると改めて感心した次第である。