本日社事大の現場実習先で、箱庭療法の研修に参加した。
箱庭療法とはユング派セラピストのカルフがローウェンフェルトの世界技法をもとにして考案した心理療法で、砂の入った箱庭に人形や動物、昆虫や乗り物、建物、立ち木、怪獣などのミニチュアを自由に並べることで、心理分析ができるという冗談みたいな療法である。河合隼雄が1965年に紹介し、日本の心理療法の有力な技法の1つともなっている。
10人グループの最後に一巡目が回ってきた私は、前の人が人形やら家やら橋を並べているのを無性に吹き飛ばしてしまいたいという衝動に駆られ、キングギドラを箱の枠の上に置いた。二巡目、三巡目は時計を見ている人形と楽器を演奏している人形を、何もない空間に置くのは不安だったため、それぞれ大きな家の近くに置いた。その過程においては、他人のミニチュアには全く気を留めていない。
箱庭療法の読解にあたっては、作品全体をまとまりとして捉え、流れを重んじ、テーマとドラマ性を読み取ることが大切である。この解釈法に拠って自己分析するに、私にはどうやら物事を高所から見下ろす傾向があるようだ。また、他者の活動から一歩引きつつも他人の行動を十把一からげに捉える性向の持ち主である。しかも、周囲の行動に良くも悪くも影響されず、我が道を行く人物のようだ。また、常に何かしらの活動していたいという貧乏根性の持ち主である。孤独を好む性格というと必ずしもそうではなく、常に家(拠り所)の周囲から離れず、いつでも元の位置に戻れる距離を取ってしまう不安感を抱えながら日々生活を送っている。はたしてどうだろうか。